浮かれポンチ、ハンミュを観る

主に観たハンミュ(韓国ミュージカル)のレビュー置き場。

マーダー・バラッドの薄い話を少し深く考える方法

 

 

★★★★★ 

・2016年11月12日(土)17:30

天王洲銀河劇場

・ナレーター:濱田めぐみ

  サラ:平野綾

 トム:中川晃教

 マイケル:橋本さとし

 

 

何年か前にハンミュでやってたのを知ってて気になっていたので、再演される時に備えて予習しに見にいった作品。

かっこよかったし、私でも名前を知ってるミュージカル俳優勢揃いなだけあって、皆うまかった。ノーストレスで見れました(大事

 

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All is about the ナレーター

 

魅力の多い本作ですが、なんと言ってもこの話のミソはラストの衝撃よね。衝撃の理由は、「物語論」で読み解けるのではないかと考えました。物語論については、私は「そういうのがある」に毛が生えたくらいしか知らないのだけれども…

 

ともかく、ナレーターと、その他3人が生きている世界=物語世界とは独立している、ということが前提。

ナレーターは、オープニング曲でまだ各キャラがニュートラルな状態で舞台上に現れるところに始まり、話が進展してもずっと物語世界の外にいて、出来事を客観的に描写している。

 

物語中の人物だったら絶対に知らないような各キャラの事情にも通じているし、状況や感情の解説もする。時にはサラたちを見て、他人事のようにケラケラ笑っている。いわば、語り手と物語世界の間に距離があるものとして進んでいく作品。

 

そんな調子なのに、その語り手が、最後の最後でいきなり、その物語世界に!爆乱入!しかも登場人物を、まさかの!バットで!撲殺!することで、物語が突如として結末を迎える。その唐突さと暴力性たるや、「ひぐらしのなく頃に」もびっくり(古い

 

これは、それまで「物語と、その世界の外にいるナレーター」という構図を見ていて、バーではサラ・トム・マイケルの間だけで決着がつくと思っていた観賞者にとっては、衝撃的な「?!」を与えると思うのです。大前提であるはずの構図が突然に、そして(文字通り)暴力的な方法で破壊されたわけですから!

 

撲殺の動機はなんか、トムの彼女だったからみたいなことになってるけど、多分力点はナレーターが物語世界「内」の人物を殺すことにあって、ほんとは理由は何でも良かったんじゃないかなと思うんだよね。

 

何なら、誰が死んでも良かったくらいじゃないかしら。でもさすがにサラやマイケルを殺したら、そこで話が終わるに終わらなくなって、せっかくの「?!」の衝撃も薄れちゃうから、トムが選ばれたんだと思う。不運なトム。

 

だからトムのバーテン彼女ってのは実在していなくて、物語世界にナレーターが飛び込んでくるあの一瞬だけそれっぽく見えてるの。未解決事件になってるのもその証拠!だって彼女はいないのだから!物語世界とナレーターの世界が、一瞬交差してしまっただけなのだから!

 

と謎に力説しましたが、要は(?)人間は何てことないことで殺し、殺されるのね。

 

 

その他コメンツ&ツッコミ

 

・本作、正直話の筋は大したことないので、演技と歌のうまさと曲の好みが合うかが大事。私は好きだった。

 

・英語の元の歌詞をそのまま使っている部分が多々あって、いい割り切り方だったと思う。日本語訳の歌でしばしば発生する、少ない音に歌詞を詰め込みすぎてさだまさしの曲みたいになる現象(名づけて「さだまさし現象」)がかなり抑えられていた印象。ただ発音が良すぎて(?)、英語なのか日本語なのかさえ分からないところがたまーにあった。

 

・バーカウンターやビリヤード台の上を寝たり座ったり滑ったりしてるのに、サラのストッキングが全然破れない!すげー!ほしー!と思ってたら、やっぱり最後に盛大に穴空いてた。丈夫なストッキング探しの旅は続く…。

 

 

以上!

 

 

 

 

 

미스터쇼 / Mr. SHOWの筋肉は極上!目が肥えて困るわ!

 

 

 

 

★★★★★


・2016年10月27日(木)20時
・シンハンカードファンスクエア
・MC:정철호(チョン・チョルホ)

 

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💋ラインアップはこうよ

 

※ネーミングは感性で付けました。

1.オープニングinスーツ
2.闘う諜報員
3.白Tジーパン
4.緊縛
5.客を巻き込むセクシーバーテンダー
6.サムライ的なやつ
7.いくつになっても学ラン好きでしょ
8.白軍服でthey don't really care about us
9.からの水も滴るいいアイリュッシュ
10.からのカーテンコールでシュガーと握手

 

好きだったナンバー:
5.私も筋肉触りたかった。パンツは脱がなくてよい。
8.と9.マイケルが好きだからってのもあるし、いい体は水が滴ってなんぼでしょ(何

 


💋思ったよりもガンガンくるわよ

 

見ながらの感想の脳内分布

・韓国女子やばい 50%
・パクカリン女史やばい 25%
・筋肉やばい 25%


韓国でこんなの上演したらさぞ盛り上がるだろうと、思ってはいましたが、韓国のおなごたちにとっては私の想像以上に鼻血モンだったようです。例えば最初の曲の様子:

 

 

〜ミスターズ登場(着衣)、セクシーダンス〜

隣の席のおなご「フー!ぱちぱちぱち」

 

 

〜脱ぎ始めるミスターたち、上裸くらい〜

隣の席のおなご「オモ、オモオモオモ!」

 

 

〜場も温まり(アツくなり)、ズボンをビリビリ脱ぎ捨てる〜

隣の席のおなご「きゃー!きゃあぁぁ!!」

 

 

〜頂点までヒートアップ、飛んでゆくパンツ〜

隣のry「ゔぉおぉ!!ゔぅおおぉゔぉぉおぉ!!!」

 

 

〜曲が終わり、暗転〜

隣「ぜぇぜぇ…はぁ…はぁ」

 

 

その後全曲で、大体同じことを繰り返してました。ジェットコースターにでも乗ったんですか?みたいな。笑 隣の子に限らず、みんな目と口から鼻血出してました。

 

いやこれ、舞台上で起こってることも面白いけど(8人して真面目な顔で筋肉アピールダンスしてる場面とか特にツボ)、客席の反応見てるだけでも十分楽しめるw

 

私もいくら筋肉好きとは言っても、さすがに初見の男性がパンツ脱ぐのを見て、あんな奇声はあげられないからな…修行が足りないのかしら(何の
とにかく韓国女子のパワー&反応の良さ&日々の鬱憤(?)すげーな、ということに一番関心した一夜であった。

 


そしてこれを作り上げたパクカリン女史もすげい!
着想はCrazy Horse Parisあたりから得たんじゃないかな、と大変勝手に思ってるんだけど、それにしてもオトコバージョン、ここまでやるとは!
だってぽいぽい脱ぐし、観客にぐいぐい寄ってくるし、ぽいぽい脱ぐし、観客に向かって妖艶に腰振るし、ぽいぽい脱ぐし、観客を舞台に上げて筋肉触らせるし、ぽいぽい脱ry


美魔女パクカリン女史が演出してる現場を見てみたい。そこもっとお尻突き出して!とか、ここはもう全部脱いじゃいましょう☆とか言うのかな。

 

でも脱いでもなんぼの(?)ミスターたちは、脱いだら脱いだで筋肉とプロポーションはもちろん完璧すぎて、もはや芸術作品。見ながらMy Best 美筋を決めようとしてたんだけど(何してるんだ)、甲乙つけがたい美筋揃いで決まりませんでした。結果、満遍なくガン見してました。眼福眼福。やはり筋肉is正義。


さすがにパンツまで脱がなくてもいいけど、「見て!」と潔くアピールしてもらえるとこちらも心置きなく眺められるからいいよね(何の話
というか初っぱなの曲から脱ぎすぎて感覚が麻痺し、次の曲でまた服着て出てくると「何で着てるの(´・ω・`)?」てなる。服着てて筋肉見えないと意外とフツメン。爆

 

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💋 色んな間(ハザマ)をつかさどるMC

 

そんなおなごたちと漢(おとこ)たちのハザマで、最初は元気なあんちゃんだったのに、どんどん言動がオネエになっていくMC。笑

 

MCは曲と曲の間で登場して、前後の曲の受け・導入をするとともに観客と絡んで、場をさらに盛り上げる役回り。私が見た時は小柄で顔も可愛い、金髪モヒカンがトレードマークのチョン・チョルホMC。

 

舞台上で言葉を発するのは彼だけという中、その日の観客の反応を見つつ一人でボケツッコミを繰り広げる機転が必要。

 


「さぁみんな、こういうセクシーな男性を見た時の喘ぎ方を練習するわよ。お手本を見せてあげるから後に続いてね。こうやって集中して…(目を瞑り瞑想)」

 

観客「くすくすくすっ」

 

 

MC「何よもう!集中できないじゃない!もう一度、深呼吸して…

(すーーーっ)

 


あぁあぁぁぁんっ♡」

 


観客「くすくすっ…ぱちぱちぱち」

 


MC「ぱちぱちじゃないの!やるのよ!はい右側の皆さん、せーの!」

 

右側の皆さん「あーん(棒読み)」

 


MC「ヘタくそねぇ!次、左側の皆さん!」


左側の皆さん「あぁぁーん!」

 


MC「まぁまぁね。じゃあ最後は真ん中のみんな!!」


真ん中の一人「アァーーーーーッ!!!(超金切声」

 

MC「!!! 驚いた。あんたが一番うまい。負けたわ!」

 


何対決www

 

 

でも実は同MC、かわいい顔して自身も相当ムキムキ。
ミスターが出てくると思いきや、フェイントで「MCでしたー(^0^)/」みたいなことすると明らさまに「お前かよ!」な悲しい反応を受けてたのに、その後自身の盛り上げもあって観客はどんどん熱狂し、最終的には(なぜか)脱いだMCのムキムキを見て大盛り上がりw
この時がこの日一番の盛り上がりだったんじゃないか。私も引きづられて、そういうギャップも悪くないなとか思っちゃったじゃないかww 普段別に可愛い系は興味ないのにwwww

 

とりあえずMCを入れるっていうの、最初なんでーと思ったけどすごい良いアイディアだった!韓国語がもっと分かればさらに楽しいんだろうなー。
他の日本人のお客さんにも簡単な日本語で話しかけてたから、そういう人を選んでるのかしら。後ろの席も一列全部どっかのアジアの国の人たちだったし、香港から来たお客さんもいたし、わりと国際色豊かな客席だった。

 

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やはり筋肉は世界を救うのね!

 

 

以上!

 

 

 

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씨왓아이워너씨/See What I Wanna Seeは至近距離で見たい俳優が見れる!

 

 

 

★★★★☆


・2016年10月26日(水)20時
・ホンデアートセンター
・盛遠/夫/会計士:최수형(チェ・スヒョン)
   袈裟/妻/女優:문혜원(ムン・ヘウォン)
   強盗/記者:최재림(チェ・ジェリム)
   警備員/神父:이준혁(イ・ジュンヒョク)
   霊媒師/叔母:조진아(チョ・ジナ)

 

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👁客も俳優も面白いフォーメーションをするよ!

 

何と言っても本作、まず特筆すべきは舞台が三角形。舞台の各辺を

   C
A▽B

とすると、辺C側にオケピがあり、辺Aと辺Bに客席。Cの両端に客席の出入り口があって、そこから俳優も出入りするという珍しいスタイル(というかそこ以外に出入り口がない)。


AとBの両方が正面で、俳優やセットはあっち向いたりこっち向いたりする。でも元々人の動きと入れ替わりが激しい作品だから、不自然ではない。むしろ360°舞台を使い切ってて新鮮!
舞台が三角形だから、俳優のフォーメーションも線対称だったり点対称だったり。夫から見た、妻とジェリムがいちゃいちゃしてるシーンが幾何フォーメーションでかっこよかった。ていうかこの三人のシーン大体かっこ良かったな!一人ずつ一頂点に立って展開するBig moneyとかも。

 

それと各頂点には出番じゃない俳優が椅子に座って待機するから、席が端っこになっても「きゃ!俳優さんが目の前に座ってるわ!」というのが味わえちゃう。その距離1m以内。

 

私はB側に座ってたけど、Bの方が若干正面になることが多かったかも。ジェリムが人妻の靴にキスするところも見えます(いらん情報

 

あと客席のこの配置、V字の向こう側の客席がほぼ正面から見えるから、客席がどんな風に見えてるかが見れて面白い。要は光が結構届いてても、客はどんぐりの背比べに見えてるのね。

 

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三角舞台の各頂点の上には画面が吊るしてあって、それが各々の場面に合った画像や動画を映し出してる。例えば袈裟と盛遠のシーンだったら月夜(それも三つの画面で月は常に一つという凝りっぷり)、夫妻と強盗のシーンは怪しい木立、神父のシーンなら天使の彫刻、などなど。セットがほぼ椅子と机のみだから、画面が背景の代わりなのね。


二幕で各キャラがそれぞれ歌う時には、その役を演じてる俳優の苦悩映像が流れる。キャストは都度変わるから、その日流れる俳優の映像も差し替えてるってことだよね。芸が細かいのう。


あとは記者が公園でリポートする時は、手持ちのカメラを画面に繋いで、本当に「中継」してたり。ただでさえ近い俳優さんたちの顔が、どアップで見られます。

 

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👁袈裟と盛遠とスクッといそいそ

 

この画面がずっと何かを映し出してるから、完全な暗転というのはなくて、シーン間の移動は丸見え。


だから場面転換もそれなりに考えられてて、大体カッコよく移動出来てるんだけど、さすがに死んだ人が生き返るのが見えるのには笑ったw

 

例えば各幕冒頭の袈裟と盛遠のシーン。
曲の最後で向かい合ったと思ったら、いきなりバッ!と二人同時に着物を脱ぎ捨てる(いわゆる露出狂のあの動き)
→互いに駆け寄り刺し違える瞬間暗転
→暗い中スクッ
→脱いだ服拾う
→いそいそと退場w
または一幕で三回も死ぬ夫も、その度にスクッ→いそいそしてた。まぁ死んだシーンの後がそうなるのも仕方ないけどね笑

 

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そんな夫を演じたチェ・スヒョン氏、意外にも今回初めて!こんなに仲間内で話題になってたのに笑 顔濃くて体も大きいから、夫役でおしゃれスーツをキメてた時はカッコよかった!タクシー会社社長とは思えない程度には!すぐに縛られて惨めな感じになっちゃうんだけどね!
あと盛遠の時も、あのぺちゃっとした謎のハーフアップカツラは見逃すとして、脱いだ瞬間すごいむきむき☆一瞬しか見えないのが惜しいわ。暗転後も暗闇で頑張って目を凝らしちゃったじゃないのよ。

 

ていうか!袈裟と盛遠のシーン!の、袈裟!
着物の襟が逆!女性も左が前だよう!
お隣の国なんだし、そこんとこよろしく!

 

そんな袈裟役のムンへウォンさん、絶対どこかで見たことがある気がするんだけど…でも出演歴見たら何も被ってなかったのよね。動画かな、過去のヘドウィグとかの。
そしてイツァーク経験者なだけあって、演技も歌もすごくうまかった!どのキャラのどの歌も完成されてて、ベテラン感があった。妻が夫を罵しる曲とか、よくこんなに吐き捨てるように発話(?)しながら、正確に歌えるなと。
一幕の赤いドレス姿もセクシーだったけど、女優役でスポーツウェア姿見てびっくりしたのは、腹がバキッている!やはり女優さんはトレーニングを欠かさないのね〜私もがむばるわ。

 

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👁その他コメンツ&ツッコミ

 

二、三の小作品をさくっと見るようにも楽しめるし、真実やら偽りやらを見出して哲学的に見ることもできるミュージカル。

 

各キャラが同じくらいの重さだから、好きな俳優・気になる俳優が複数出てる人には堪らないと思う!実際私もジェリム氏とチェ・スヒョン氏が見たくて選んだし。ペクヒョンフンとカンピルソクも見たかったけどなー。

 

そして「藪の中」や「袈裟と盛遠」を読んでみるいい機会になった。「竜」は読むタイミング逃した。いつか読む。

 

 

以上!

 

 

 

 

인 더 하이츠 / イン・ザ・ハイツ10.23 横浜でピラグエロの新たな魅力を発見

 

 

 

★★★★★

・2016年10月23日12時

・KAAT神奈川芸術劇場

・ウスナビ:정원영(チョン・ウォニョン)

  ベニー:キム・ヒョンジュン

  バネッサ:Jmin

  ニーナ:ルナ

  ピラグエロ:キム・ナムホ

 

 

🌉スルメ俳優ピラグエロ

 

3回目にして、ピラグエロの声好きだなと思った。低くてかすれてるけど声量があって、哀愁がありつつセクシー。私が一時期ハマったファン・チヨルの声に似てる。今度何かに出てたら見に行ってみようかな。

 

あとルナちゃんも二度目だったけど、一度目よりもさらに声が良くなってた気がする!澄んだ綺麗な声だった。今回のガールズはルナ×Jminが当たりだったわ。

 

気のせいかも知れないけど、前半はソロのマイクがアンサンブルや演奏に比べて小さかった気が。みんな歌ってる時なんかは、声張ってる部分じゃないとはっきりと聞きづらかった。後半には直ってたと思う。

 

 

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🌉最後まで韓国スタイルにすればいいのに

 

終演後にハイタッチの会なるものがあって、ウスナビ、ベニー、ソニー、ピラグアとハイタッチ可。縦に並んだ四人の前を、片手上げた状態の小走りで通過させるという、運動会みたいな謎システム。

 

四人が立ってたのがガラス張りの壁の前で、吹き抜けの反対側から見えるようになってたんだけど、なんとガラスを遮るように衝立が置かれてて。ファンの方々は吹き抜けの向こうに立って、衝立同士の数センチの隙間から一生懸命、出演者の姿を捉えようとしていた。

 

色々とオトナの事情があるのかもしれないけど、日本ももう少しファンサービスに寛容にすればいいのにー。サインや写真撮影までしてもらわなくても、出待ちの時に一瞬目が合っただけで、ファンになることもあるってもんよ。多分。

 

ともかく、衝立を立ててまで隠すなんてちょっといじわる、と思っちゃった。この辺、日本は「出し惜しみ商法」で、韓国は「気前よくアピール商法」なんだなと再認識した、今年3回目のインザハイツでした。

 

 

以上!

 

 

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ブロードウェイ版Kinky Bootsを観るならハイヒールにトレンチコートでしょ!

 

 

 

★★★★★


・2016年10月14日18:30

・シアターオーブ

・ローラ:ジェイ・ハリソン・ジー

 チャーリー:アダム・カプラン

 ローレン:ティファニー・エンゲン

 ドン:アーロン・ウォルポール

 

 

ということで、本当にハイヒールとトレンチコートで見にいきました。

 

 

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👢ローラ
めっちゃスタイルいい。三角筋上腕二頭筋のシェイプが素晴らしい。
あとメイクした顔が似てるのか、全体的にビヨンセぽい。歌もうまくて言うことなし。ブラック系ってどうしてあんなに歌がうまいんだ。

 

👢エンジェルズ
真ん中の2,3人はすごくスタイルがいい。やはりスタイルがいい方が衣装映え・舞台映えするよねー。
韓国版キンキーはこちらと比べちゃうと、スタイルでは劣っていたけど(それでも皆ナイスバディだったよ!)、6人全員の身長と体型が揃っていたのは、韓国版の方がよかったな。粒ぞろいって感じで。

 

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👢チャーリー
あんまり若社長っぽさはないけど、田舎っぽさはあった。笑 もう少し若々しさは出せないもんかね。
あと歌い方がねばっこくて、ソロ部分とかもはや聞き取れなかったw チャーリーは韓国版のイジフンの方がよかったね。By far.

 

👢ローレン
ちゃんとかわいくて、ちゃんと面白い。「ニコラ」の言い方は音源の方が好きかな。変な声でかくかくって言うやつ。

 

👢ニコラ
この作品の中で一番美形じゃないといけないのってニコラだと思うのよね。そんなに悪くなかったけど、もっと分かりやすい美人だと尚よいと思いました(何様w

 

👢ドン
ところでカーテンコールでドンのところでいつも一際盛り上がるのって、役者というよりはそのキャラに対してだから、何だか役得だよなーといつも思ってしまう。笑

 


以上!

 

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浮かれポンチアワード 2016年9月期

 

 

🏆🏵🎗🏅🎖浮かれポンチアワード🎖🏅🎗🏵🏆

 


🏵2016年9月期
ノミネート作品:Trace Uジャック・ザ・リッパーキンキー・ブーツゴーン・トゥモローあの日々
(秋の歌うまブロマンスシリーズ)

 

🏅最優秀女優賞:キム・イェウォン(『ジャック』、グロリア)
  明朗な歌声と健気な演技が評価されました!

 

🏅最優秀男優賞:キム・ジェボム(『ゴーン』、洪鐘宇)
  溢れ出る切実さと苦悩が評価されました!

 

🏅最優秀コンビ賞:カン・ピルソク&キム・ジェボム(『ゴーン』、金玉均&洪鐘宇)
  溶け合う力強いデュエットが評価されました!

 

🏅最優秀楽曲賞:『ゴーン・トゥモロー』
🏅最優秀再演希望賞:『ゴーン・トゥモロー』
  じわじわと込み上げてくる良さが評価されました!

 

🏅最優秀ノスタルジック賞:『あの日々』
  しみじみとする哀愁が評価されました!

 

🏅最優秀パワフル若者賞:『Trace U』
  爆発的なロックと観客の盛り上がりが評価されました!

 

🏅最優秀甘いマスク賞:オ・ジョンヒョク(『あの日々』、ムヨン)
  甘い歌声と顔面、美しい腕筋が評価されました!

 

🏅最優秀切れ長賞:ペク・ヒョンフン(『Trace U』、ク・ボナ)
  クールな切れ長な目とたくましい腕筋が評価されました!

 

🏅最優秀空気砲ボイス賞:リュ・ジョンハン(『ジャック』、ダニエル)
  空気砲のように鼓膜に迫り来る歌声が評価されました!

 

🏅最優秀セクシー賞:キム・ジュンヒョン(『ジャック』、アンダーソン)
  高身長セクシーヒゲイケボが評価されました!

 

🏅最優秀絶対領域賞:イ・ジフン(『キンキー』、チャーリー)
  計算され尽くした絶対領域が評価されました!

 

 

 

 以上!

 

 

그날들 / あの日々に馳せる思いは人それぞれ

 

 

★★★★★

・2016年9月16日(金) 14:00

・忠武アートホール

・ジョンハク:민영기(ミン・ヨンギ)

 ムヨン:오종혁(オ・ジョンヒョク)

 彼女:신고은(シン・ゴウン)

 

 

💪ノスタルジックマッスルミュージカル

 

大々的な創作ミュージカルとしては最も成功していると思われる本作、クナルドゥル。ハンミュ研究しててもよく名前が出てきて、いつか見てみたい作品ではあったけど、こんなに早く叶うとは!

クナルドゥルは、70年代に活躍したらしいフォークシンガーのキム・グァンソクの曲を使ったジュークボックスミュージカル。


何曲か聞いてみて、なんと2曲、既に知ってる曲調がありました!片方はグァンホがホンサートで歌ってた"서른 즈음에"、もう一方はなぜか聞き覚えがあった"사랑했지만"。私みたいにハンミュを通してしか韓国の音楽に触れていなくても聞いたことがあるくらい、たくさんカバーされていて好まれる歌手なんだろうな。
他の曲を聴いてみても、明るい曲でもすごくノスタルジックで、「昭和」的(if I dare)。他の創作ミュージカルとは違う、しみじみとした雰囲気を、全編通して感じさせるのです。まぁストーリーがそもそも過去を振り返ってるから、必然的に懐古的になるし、その設定と曲が合っていて良かったと思う。


ちなみに作品に出てくる曲の中で一番好きなのは"먼지가 되어"。これは場面がとか、作品中の位置付けが、というよりは、単純に曲調がノスタルジックで。Youtubeで見つけた、今をときめくらしいファン・チヨルが歌ってるバージョンにもハマって、ヘビロテしてた。

 

実は本作研究を進める中、見たい理由がもう一つ浮上してきたのですが。そう、それは他でもない:筋肉!
ご存じの通り私は「歌える筋肉イケメン(高身長だとなお良し)」が大好きなので、「あの日々」がそれに該当する俳優大放出フェスティバルだと知った日には、いても立ってもいられないわけですね。

 

冒頭、ジョンハクとムヨンの出会いの訓練シーン。
むきむき腕筋を惜しげもなく露わにした隊員たちが、アクロバティックな訓練ダンスを繰り広げ、満を持して出てくるオジョンヒョク・ムヨン。
その鍛え抜かれた腕筋の、美しさと言ったら!
無駄な脂肪は一切なく、各パーツの浮き出具合、形、太さ、色(?!)、何を取っても完璧ボディで、私が今まで見た中で最も均整が取れており、彫刻に近い美腕筋。
しかも彼の腕、トレーニングの仕方なのか、そういう筋肉のつき方なのか知らないけど、他の人にはあまり見られない筋や筋肉がたくさん見える不思議な腕。そんな「一味違う感」(謎)も印象的な腕筋に一役買ったのでしょう。
もーう、あの腕を拝めるのが一曲目だけなのが、惜しいくらい。全編タンクトップでやってほしかった。いやどうせならトルソry

 


ごほんごほん。

 


いや、こんだけ筋肉を褒めて、取って付けたようですが、オジョンヒョクさん。顔も整っててきれいだし、声も優しいし、歌もうまいしで、今後も注目したい俳優に。なんか昔、ダンスもやってた?バク転してる動画も見たことあるけど。スポーツマン!踊れるのは私としてはなおかっこいいポイントなので、踊るところも見てみたい。


ちなみに二幕になるとさらに筋肉度がアップした"나의 노래"という曲があり、そちらは上裸男性10人余りからなるムキムキアンサンブル部隊が舞台上を駆け巡ります。その光景は酒池肉林、まさに「トルソーの宝石箱や〜!」です(何

 

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💪ジョハムヨ>クニョムヨ

 

序盤で筋肉イケメン(ムヨン)が目に焼き付いてしまった私は、イケメン見たさが先走ったのか、作中の教室のシーンとか、キッチンでジョンハクと図書館員をくっつけようとする曲とかはもう少し軽くていいんじゃないかな…と思ってしまった。それよりは、ムヨンと彼女の仲をもう少し丁寧に描いてほしかったかな。


ジョンハクとムヨンの仲の良さはよく描かれてるから、その分ラストでうるっと来るんだよね。"사랑했지만"でムヨンが書く手紙って勝手に彼女宛だと勘違いしてたから(ちゃんと聞け)、「お涙頂戴な展開ねはいはい」と軽く見てたら、それが実はジョンハク宛で、しかもあの曲と歌詞って…!と、想定外の方向からのお涙攻撃にまんまと引っかかってぶわしましたおめでとう。

 

丁寧なジョハムヨ描写に対して、ムヨンとクニョ(彼女)の方は軽めな印象。こちらも、もう少しエピソードがあった方が別れのシーンの悲劇感が増して良かったんじゃまいか。例えば隠れて会おうとしてるとか、将来のこと二人で考えてるとか、ちょっと仲違いしちゃったけど仲直りしたとか。
私としてはもう一段階悲しくしてくれた方が、気持ちよくぶわっできたかなと思ったのであります。せっかく友情的にも恋愛的にも、涙を誘う話だから!でもここで否定できないのは、単なる私の語学力不足!そうだったらごめんねクニョムヨ!

 

あーんもう手紙とそれに続くムヨン幻想のシーン、思い出すだけで泣けてくる。ムヨン、へらへらしたお調子者なのに、本当にジョンハクのことが大好きで優しかったんだなぁ。ジョンハクも、ムヨンの失踪後たくさん酷い目に合ったけど、真実が分かって、ムヨンがあんなに友人思いだったのも分かって、報われただろうなぁ。
そのままラストの"흐린 가을 하늘에 편지를 써"で終わるのも、どこまでもノスタルジックを突き進めてて良かった。存命キャラが全員出てきて歌ってるあたり、いかにもラストシーン!で、普通はあまりスマートな終わり方じゃないなと思うけど、これはこれで、しみじみしていい感じ。

 

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💪ジョハムヨペアを引き立てる他のキャラたち

 

そしてレベッカやモジャ!ですれ違っていたミン・ヨンギさんも、今回初めて拝見。写真だけ見ると顔がちょっとだけとぼけた感じ(ちょ、ちょっとだけね!)だけど、実際に見ると歌も演技も、さすがベテランの安定感。

若いムヨンにもちゃんと合わせてたし、警護部長は闇がある感じが出てた。腕筋ではやはり若人に勝てない感はありましたが、そこはご愛嬌。若い頃と今とを自在に行き来できる演技力の方が大事!

 

わーんヨンギ氏のマキシム・ド・ウィンターも見たかったよ〜(T_T) というか今振り返ると、今年2月のマキシムのキャスティング、神でしょ。リュさま、オムさまマキシムも見たかった(T_T)
チャンウィマキシムも上手くてジェントルで素敵だったけど、当時私はハンミュ俳優がよく分かってない不届き者で、写真だけ見比べて「うりマキシムが一番カッコいい!他の人じゃなくて良かったね〜」なんて暴言をミュー仲間と吐いていましたごめんなさい。あの頃の私なら殴っても構いません。

 

と、盛大に話が逸れましたが、そんなベテランジョンハクとムキムキムヨンペアに比べて、現代の警護員二人(デシク・サング)のイケてなさやばいな。笑 「まったく最近の若いモンは…」と言われかねない世代間格差。
間抜けキャラも必要なのかもしれないけど、大統領警護室って精鋭揃いじゃなかったんかいw
それかジョハムヨが問題児だったから、全く違うタイプの人員を集めるようになったのか…?とにかくあの二人も(顔だけでも)イケメン枠にすれば良かったのに。

 

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💪昔、若かった人たちも

 

本作で驚いたことといえば、見に行った日の客層の広さ。ハンミュでは通常20代〜30代の女性が大半を占めてるけど(モノによっては10代も多い)、この日は夫婦、家族連れがかなり多かった。
その家族連れも、若い夫婦と子ども、ではなく、子ども世代が大人で、親世代がおじさんおばさんという、ミュージカル会場では見たことのない層の人がうじゃうじゃ!幕間のロビーなんかはもう、「ここは市民会館なんじゃないか」と錯覚する光景。特に、普段は絶対に見かけない「おじさん」という存在が多数出現している光景がもはや異様で、自分の方が場違いなのではないかと一瞬心配になるくらいであった。

 

この日はチュソクの連休中で、家族でミュージカルでも見に行こう!となった時に、本作はキム・グァンソクの曲を使ってるからおじさんおばさん世代にも親しみやすい選択肢だったのではないか。
そして出てる俳優は人気ある人ばかりだし、むきむきいけめんパラダイスだから、従来の若い女性ファンも取り込める、と。


幅広く人々に見てもらえるとは、良きことですのう。おじさんたちに一人ずつ感想を出口調査したくなった。どうでしたか?面白かったですか?また見たいと思いますか?なになに、おじさんも若い時は?あんなにイケメンでむきむきだったんですか?歌もあれくらいうまかった?おじさんの方がモテモテだった?へーすごいですね〜
と、なるかは分かりませんが、常連のアガシたちとはまた違う感想が聞けそう。

 

何はともあれ、どうやら来年2月に来日するようなので、それを楽しみに冬を越そう(でも続報ないな…)。オジョンヒョク氏には是非とも来てほしい!それまでには私も恥じない程度にばきばきになってる!はず!

 

 

以上!

 

 

 

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