浮かれポンチ、ハンミュを観る

主に観たハンミュ(韓国ミュージカル)のレビュー置き場。

노트르담드파리 / ノートルダム・ド・パリの鐘を~鳴らすのはあな~た~♪

 

 

 

★★★★★

 

・2016年12月18日(日) 15時
・城南アートセンター
・カジモド:홍광호(ホン・グァンホ)
 エスメラルダ:전나영(チョン・ナヨン)
 フロロ:서범석(ソ・ボムソク)
 フェビュス:오종혁(オ・ジョンヒョク)
 グランゴワール:김다현(キム・ダヒョン)
 クロパン:문종원(ムン・ジョンウォン)
 フルールドリス:김금나(キム・クムナ)

 

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🔔原点に吹き込む新しい風

 

もうこの作品好きすぎて、暗い中で序曲聞いただけで「あー原点に帰ってきたな」と懐かしくなって早くも感傷に浸った。笑
この作品こそ私のミュージカル原体験だからね。

 

もう出会ってから20年近く経つのね。

 

そして時は経ち、ハンミュファンになって一年余り。

 

 

念願の(T_T)

 


悲願の(T_T)

 


ホン・グァンホ(T_T)

 

 


グァンホを知ってからぜひ見たいとずっと願っていたのだけど、カジモドがイケボでもな…というのと、訪韓とのタイミングが合わなくて見そびれていた。


しかし待てど暮らせどグァンホの次回作は発表されないし、このまま見られないならノートルダム見ておけば良かった…と後悔し始めたところに、城南市で地方公演!ここなら無理なくソウルから行ける!
しかもフェビュスはオ・ジョンヒョク!ジョンフェビ!筋肉イケメン!絶対合う!そしてグランゴワールは、気になっていたキム・ダヒョン!グァンホが見られるのみならず、イケメンパラダイス!ポチッ!!

 


実際に聞く生グァンホはもう耳福すぎて、耳をpamperしすぎでpampersが必要でした(意味不明

 

とにかく、この声で名前を呼んでもらえるなら私エスメラルダになっても構わないわ。死ぬのは嫌だけど。死んだふりするからラストの曲を耳元で歌ってほしい。
この最後のDanse mon Esmeraldaはマイミュージカル史上最も悲しい&好きな曲で、もうグァンホに全部持っていかれてしまい、あんなに「イケメン♡!筋肉♡!」と興奮して楽しみにしていたジョンフェビでさえ、カーテンコールで出てくるまで忘却のファーアウェイ。

 

というかグァンカジはもはや鐘つきにしておくのは勿体無い。下に降りてきてミサで歌いなさい!と思うほど、魂が震える歌声で、カジモドの抱える闇とか切実な愛が痛いほど伝わってきました。

 

しかもグァンホって顔がかわいいから、つぶらな瞳のグァンカジが余計純朴で哀れに見えて。歌声×カジモド×つぶらな瞳のトリオ攻撃に、もうグァンカジが歌うたびにうるうるしてた。もうこの先グァンホ見るだけで泣くんじゃないか私。笑


本作に関しては特にこだわりのあるわたくしですが、今回は全キャスト、かなり理想的な声質・雰囲気だった。大変結構。
カジモドは綺麗すぎずたまにダミ声、エスメラルダは健気で無謀だけど落ち着きと色気も必要、フロロは重厚な声の冷たい炎、フェビュスは見た目も声も王子風、グランゴワールは知的で語りかける感じ、フルールドリスはピュアで世間知らず故の恨み節、クロパンは天に向かって吠える親分肌。

 

 

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🔔フェビュス論考

 

今までエスメラルダがフェビュスにこだわる理由ってそこまで共感出来なかったけど、ジョンフェビは何だか純粋で、運命のいたずらで本当にエスメラルダが好きになってしまった感じが出てたのよね。

 

フェビュスって端から見るとただの浮気男と見られがちで、まぁ実際に褒められたことはしてないんだけど、二人の女性に挟まれる苦悩は本当なんじゃないかと私は思うわけ。

 

特にフルールってソツのない良家の政略結婚相手だから、彼女に対してはどうしても「心底愛してるから」というよりは、「そうすることを立場上求められているから」愛する素振りを見せている、という風に見えてならないのよね。実際自由に恋愛結婚できる家柄でもないわけだしさ。

 

そこに妖艶にして無垢なエスメラルダが風に吹かれたように現れたら、「この娘は自分の味気ない生活に、風穴を開けてくれる運命の女性なのかも知れない!」と惹かれることも無くもないと思うのよね。まぁそのせいで実際に体にブスッと穴が空くことになっちゃうんだけどね。
その後魅力的だったはずのエスメラルダの妖しい魅力が逆に「魔術」ということになってしまうのは、この時代の哀しいメンタリティよね〜。

 

それで思い出したんだけど、二幕のLa monture (フルールの恨みソング)とJe reviens vers toi (フェビュスのやっぱり君が好きだよソング)って、初期の頃と順番が入れ替わってたんだけど、なんでだろー。
確かこないだ見たフランス語版でも入れ替わっててアレ?と思ったから、韓国語版だけの現象じゃなさそう。

 

元の順番だと、フルール「何なのよあんた。全部嘘だったのね。でもエスメラルダを処刑するって誓うなら愛してあげてもいいわ」(怖 →フェビュス「俺は魔法にかけられていたんだ。本当に好きなのは君さ。エスメラルダは首吊りになるよ」ジャーンッ(仲直り

 

でサクッと元鞘に納まるのに、この順番を逆にすると

 

フェビュス「本当に好きなのは君さ。エスメラルダは首吊りだよ」→フルール「何よあんた騙してたじゃない。でもエスメラルダを処刑するって誓うなら、また好きになってあげてもいいわ」→私「だからもうさっき首吊りになるって言ったじゃんうぅうぅっ…!!フルール粘着質で怖いんんぅぅっ!!なんかフェビュス言いなりになっててこの先しんぱいんんぅぅっ!!」

って、ならない?


でもこうなった方が、フェビュスも「チーム可哀想」の仲間入り?その代わりフルールが「耐える女(チーム可哀想)」から「恨み深い粘着女」にキャラ変しちゃうな。フェビュスとフルールはどう頑張ってもトレードオフなのかしら。

 

んーちょっと途中でこの二曲を入れ替えた意図が分からない。私は仏版サントラで聞き慣れてる前者の方が、今のところは好きなんだけど。
と、あれこれ意外と考え込むフェビュス論考でした。


あ、本稿に浮気を推進する意図はありませんよ、って断っておかないといけない世の中かしら。

 

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🔔中世と現代をつなぐ普遍的テーマ

 

ところでノートルダムってサンパピエ(クロパンと仲間たち)の観点で見ると、極めて現代的なテーマよね。


庇護と幸福を求めてきた異邦人を、危険だ、異教徒だ、犯罪者だ、野蛮だと決めつけ、一網打尽に捕らえられて強制送還。

 


あらーなんかすごいデジャビュ

 


もちろんいい人ばかりではないし、社会的脅威になりうることは十分承知なのだけども。
このミュージカル、フランス人は大好きだけど、今フランス人がこれを見たらどう思うんだろう。今の世界にあっては、外国人なんて送還されてしかるべき、とか思われちゃうのかな。

 

私は外国に住んで、幸いにも虐げられたり暴力を振るわれたりしたことはないけど、外国人であることを理由に嫌な思いをしたことは些細ながらもたくさんあるから、
いつ自分に向けられるとも分からない憎悪や排除が、社会のあちらこちらに潜在しているのを感じたから、
Condamnés とか Libérés みたいなサンパピエの曲には共感しちゃうな。

 

きっと「外国人」になったことがある人は少なからず分かってくれるものと、勝手に思うんだけども。相変わらず共感するところの多いミュージカル。

 

 

🔔その他つれづれ


・韓国ミュージカルにはめずらしく、若干のさだまさし現象が見られる。

 

・カジモドがエスメラルダをさらおうとするシーンで、エスメラルダが抵抗するのは分かるんだけど、今回まさかの膝蹴りかましてたw グァンホはもうちょっと丁重に扱ってw

 

・Déchiréの韓国語タイトルが「つらい」なのがウケる。そんなこと言われてもw
あとつべで見たチェ・スヒョンフェビュスはこの曲の最後に胸元をバッ!!ってハダケてたから、大変期待して目を凝らしてたのに、ジョンフェビはやってくれなかった。彼は絶対いいトルソーだから残念。

 

・なのに、苦悩ソロ曲の歌い終わりになぜか神父服の前をバッ!!と開き、黒いタンクトップを露わにするフロロのお前じゃないよ感。いやこれは本当に求めてない。その権利フェビュスに譲ってくれ。てかフロロこんなキャラだっけw

 

・すごいどうでもいいんだけど、オジョンヒョクの首が前に出過ぎ(猫背?)なのが気になった。フェビュスのテロンとした衣装だととても目立つ。体に悪そうで心配(誰

 


以上!

 

 

나와나타샤와흰당나귀 / 私とナターシャと白いロバと、私も仲間に入れてほしい

 

 

★★★★★


・2016年12月17日(土)19時
・テハンロドリームアートセンター
・ペク・ソク:강필석(カン・ピルソク)
   ジャヤ:최연우(チェ・ヨヌ)
   男:유승현(ユ・スンヒョン)

 

話題作とのことで、白石役の三俳優とスチールの美しいビジュアルに惹かれて、言葉もおぼつかないけど見にいってきました「私とナターシャと白いロバ」。タイトルにも少し惹かれるよね。

 

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💠全方位から泣ける珠玉の作品


劇場入って驚いたのは、舞台の小ささ!そして一面に茂る真っ白な竹やぶ。ここに白スーツのペクソク(白石)、チマチョゴリのジャヤ、黒上下のサネがいる画は、それはそれは清らかで美しかったです。

 

詩の言葉遣いと方言で、他の作品よりもさらに聞き取りにくかったけど汗
大筋と雰囲気しか分からなかったから、だんだん物語が悲しくなってきてもそれが分からず。気づいたら周りの観客が涙を拭いていて、「?!なに今悲しいところなの?」と分かり、そのつもりで見てみたり。

 

それでも白石との思い出が次々と出てくるのはとても温かくて、悲しくて、美しくて、最後に二人で海に行くところなんかは不意打ちすぎて泣いた(T_T)

 


「私とナターシャと白いロバ」の詩を書いてるシーンが最後の曲の伏線になってるのは分かってたけど、まさか「いつか一緒に海に行こう」も伏線だとは思ってなかった(T_T)
現実世界で再会することはなかったけど、夢?の中では白石は約束を果たしてくれたんだね(T_T)

 

客席では最後の方、もはや嗚咽とむせび泣きが聞こえてきておりました。そんなに泣けるなら、言葉がもう少し分かるようになったらまた見てみたいな。分かってしまったらどうなるのか、今から少し怖いけど。

 

でも本作は言葉が分からなくても、曲と歌声と景色が美しすぎて泣けます。宝石みたいな創作ミュージカルだなと思いました。見てよかった。

 


ジャヤ役の女優さんも渾身の演技で、後半ずっと号泣してたな。あれはやってる方はたまらんだろうね。今までで見た女優さんの中で一番泣いてたわ。いつも思うけど、泣いててもちゃんと歌えてるからミュージカル俳優ってすごいよね。

 

出待ちでも彼女を待っている人がたくさんいて、女優さんに出待ちの列が出来るのって初めて見たな。でもすんごいかわいくて綺麗で愛嬌があるし、歌もうまかったから私も応援したくなった。

 

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💠シルクとつるぎとカン・ピルソク


白石のキャストが三人いる中(他二人はイ・サンイとオ・ジョンヒョク)、三人とも好きだから誰に当たってもいい意味で良かったところ、ゴーン・トゥモローで初めて拝見する光栄に与った、カン・ピルソク先生になりました。

 

ゴーンの時も思ったけど、ピルソク先生。
優しく、柔らかく歌う時の声の耳当たりの良さは、まるでシルクのよう。
お坊ちゃんな容姿にふさわしい上品さで、こんな声で詩を歌われた日にはもう、ジャヤでなくても一緒にいたくなってしまふ。

 

他方、力強く声を張る時は一転、つるぎのごとく澄んだ空気をスパーン!と切ってしまうかのようなキレッキレの声質になるのです。声量もすごいし、3Dのつるぎが空を切って客席まで飛び出してきそうなのです。

決意とか、悲しみとかが滲み出るこのつるぎバージョンの声が、チェ・ヨヌさんのキーンと冴え渡る声ととても合っていて、いいハーモニーでした。

 

いずれにしても抜群の安定感と持ち前の高貴かつ善良な面持ちで、日本人にもピルソク先生ファンも多い理由がじわじわ分かってきました最近。
創作ミュージカルの王子みたいに言われてるけど、確かに彼なら初演でも何でも任せられる感じがする!

 

ということでミーハーな私は、終演後に漏れなく出待ちもしてみました。
ハリーポッターみたいな眼鏡かけてたよ!

 

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一人ずつ丁寧にサインに応じて、写真まで一緒に撮ってくれて、ファンサービスあまりしないタイプの俳優かと(大変勝手ながら)思ってたから意外だった&見直した!(何様
カタコトで話しかけたら「ニホンジンデスカ?台詞理解できましたか?」って気にかけてくれて、人当たりもとてもいい人でした。

 

台詞はほとんど分からなかったけど感動したよ!あとすごいどうでもいいけど白いズボンで若干パンツ透けてたよ!変なとこ見てごめんね!

でもぜひまた会おうねピルソク先生!あんにょん!(*゚▽゚*)/~

 

 

以上!

 

 

 

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팬텀 / ファントムなら劇場系三大芸術が一度に楽しめちゃう!

 

 

★★★★★


・2016年12月17日(土) 14時
・ブルースクエアの大きい方
・ファントム:박효신(パク・ヒョシン)
    クリスティーヌ:김순영(キム・スニョン)
    カリエール:이희정(イ・フェジョン)
    カルロッタ:신영숙(シン・ヨンスク)

 

 

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🎼始まりはミーハー心から

 

本作のキャストが発表された当初の私:

パク・ウンテとチョン・ドンソクは分かるけど、真ん中の人は誰だろー。
パク・ヒョシンっていうんだ。ポップシンガーね、ふ〜ん。
と、実は彼が一番の有名人だったことは微塵も知らず、日程が合えばパク・ウンテあたり見たいなーくらいに思っていたのだけど。


キャストが発表されてから、俄かに騒がしくなったインスタおすすめページ(インスタが最大の情報源
あ、この動画あの人じゃん、ファントムのスチールで真ん中にいる、鼻高めの…(ぽち

 

 

 

(なんか忘れたけどコンサートの一場面)

 

 


…何この人うまい!!

 

 

 

しかも私の好きな、ハスキーかすれ系だけど声量たっぷりボイス…!!
あ、こっちにも動画が、あっちにも動画が…
ファントムやモーツァルト!、トートの時の動画もあるじゃん!
というかこの声すごいファントムっぽい!
と見ているうちに、すっかり生でも見たくなってしまったパク・ヒョシン。

 

 

だが彼は、ミュージカル俳優の何倍もの人を集める人気歌手。チケットなんて発売開始後3分で売り切れていた…。

 

 

ところがある日、突如として「今だっ…!!!」という感覚が降臨し、インターパークを開いたら……
一席、キャンセルで空きがあるではないか…!!!これは取れということか。見ろということなのかっ!!
などと考えている暇もなく、条件反射的にポチってました。勝利。しかもわりといい席。
その代わり、こちらもとても感動すると噂の某冬恒例二人ミュージカルが残念ながら犠牲になったんだけど、ミーハー心には勝てないから仕方ない。


そんなわけで認知からとんとん拍子で拝見することになったパクヒョシン氏。

 


いやー良かった。
ミーハー目線ですが、仮面をしていながらもカリスマ性あるし、純朴ファントムで可愛げのあるところもいい。
ハスキーな声はファントムの謎めいた雰囲気にぴったり。だけど爆発力もあるから、静かな曲から声を張る曲まで、一貫した安定感でファントムを演じきっていた。

そして発声が声楽ではないのに、オペラ歌手に全く負けない声量…!
ミュージカルの歌唱法が、オペラの歌唱法と違和感なく対等に絡み合ってたのが新鮮で、そしてなんだか嬉しかった。


ファントムは劇中全く顔を見せないので、一瞬でも俳優のご尊顔を拝したいファン(とミーハー)のために、カーテンコール後にファントムが後ろを向いたまま仮面を脱ぎ、バッと振り返ると同時に暗転するというサービス(?)がついてきました。
音楽と照明と動作が計算しつくされ、全てが揃っていないと顔が見えなかったり、見えすぎたりでかっこ悪いことになってしまうが…

なんとこの日はタイミングが見事に揃っており、観客1,800人が恋い焦がれるスターの顔が…

 


0.3秒くらいしか見えなかったー\(^0^)/

 


しかも顔の3分の1くらいー\(^0^)/

 

 

さすがスターやわ(何

 

顔ちょい出しチラリズムで、ミーハー心さえも掴んで放さない手練手管よ。
ということで満たされたのか満たされてないのか分からない、ミーハー体験feat. パクヒョシンでした。
いつかトートも見たいなぁ。

 

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🎼オペラ座のファントムが二人いた場合


今回の制作まで全くノーマークだった「ファントム」。「オペラ座の怪人」とはちょっと違うのかなー、くらいの知識(少

でも両方知ってみるとなんだか私、こちらの方が全体的に好きかも。何というか、ストレスフリーに楽しめる。

 

ロイドウェバー版の怪人は、クリスティーヌを得るために監禁したり卑怯な取引を提示するところが捻くれてるというか、愛情が倒錯してて、純粋に同情できないんだよね。それどころか若干キモいしイラッとする。笑

 

対してこちらはそんなことはしないどころか、フィリップ(ラウル的なポジション)と仲良くなるクリスティーヌを見て、ひたすら落ち込むというナイーブさ。
自分の容姿が醜くて、一途に愛するヒロインのために何かしてあげたいんだけど怖がらせるのは不本意で、そして他の男性と近しくなるのを見ているしかないのは、ノートルダムのカジモドと似てるなと思った。これはカジモド目線の物語なんだ、と。

 

そんなわけでファントムは卑怯なことをしない分クリスティーヌの反感も買わないため、クリスティーヌも最後までずっとファントムを愛してて、それが最後のシーンでのお涙を倍増すると思うの。

 

あとは父と息子の関係がよりフィーチャー。
モジャ!にしろキンキーブーツにしろ、父と息子の関係って今まであまり共感して見たことがなかったのよね。自分が当事者になることがないから。


でも本作の父と息子シーンは何だかえらく感傷に浸っちゃったわ。二人の過去と真実と思ひ出と愛情と顔と窮地と、全てがどろどろになってファントムとカリエールから放出されてるんだもの。この後に何が待ち受けてるかを知ってると尚更泣ける。

ちなみにヒョシン氏は泣きすぎて、衣装の袖で顔拭いてました(やめたげて

 

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🎼3in1でお値段以上ミュージカル


「ファントム」は確かにロイドウェバー版のような、誰もが知る有名ナンバーを持つわけではないんだけど、逆にどの曲も「聞かせる」から捨て曲がない。


これは歌唱力が担保されていないと成り立たないだろうし(というか双方にとって苦行になりそう)、正直言うと子守唄になりそうな曲も多いので、「聞かせ続ける」のには特に歌のうまさが大事な作品だろうと思ふ。

 

その点、今回見た四作の中でファントムは、ずば抜けた安定感を誇っていたな。
クリスティーヌ役は本職のオペラ歌手だったし、そうでない人もどこかで声楽のトレーニング経験があるんでしょう。みんな本当に気持ち良いくらい声出てたね。

 

特に驚いたのはカルロッタ役のシンヨンスクさん。実はモジャ!のヴァルトシュテッテン夫人以来二度目のご対面だったという。
その時も脇をがっちり固めてたけど、今回はさらに本領発揮してたな。存在感あって、ふてぶてしくて、でもどこか憎めなくて、滑稽で、下手な歌の演技がすごく上手い。というかもはや歌普通にうまいんだけども。

 

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あとはバレエも、本作の大きな見どころ。
若いカリエールとベラドーヴァのパドドゥが本当にうっとりする美しさだった。バレエ久しぶりに見たけど、あんなに優雅で美しいと思ったのも珍しいかも。間違いなく見どころの一つ。
しかしバレリーナはつくづく綺麗な体ですなぁ。

 

ということでミュージカルなのに、オペラもバレエも本格的に堪能できるばかりか、人間の体ってこんなに美しいのか!人間の声ってこんなに美しいのか!と思わせてくれる本作。
この舞台に立てる人は幸せだなぁ。何かしらの美を持っているということだから。

 

上演期間中に訪韓する機会があったらリピート有力作です。他のファントム役も有望すぎて見たすぎる。

 


以上!

 

 

 

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マーダー・バラッドの薄い話を少し深く考える方法

 

 

★★★★★ 

・2016年11月12日(土)17:30

天王洲銀河劇場

・ナレーター:濱田めぐみ

  サラ:平野綾

 トム:中川晃教

 マイケル:橋本さとし

 

 

何年か前にハンミュでやってたのを知ってて気になっていたので、再演される時に備えて予習しに見にいった作品。

かっこよかったし、私でも名前を知ってるミュージカル俳優勢揃いなだけあって、皆うまかった。ノーストレスで見れました(大事

 

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All is about the ナレーター

 

魅力の多い本作ですが、なんと言ってもこの話のミソはラストの衝撃よね。衝撃の理由は、「物語論」で読み解けるのではないかと考えました。物語論については、私は「そういうのがある」に毛が生えたくらいしか知らないのだけれども…

 

ともかく、ナレーターと、その他3人が生きている世界=物語世界とは独立している、ということが前提。

ナレーターは、オープニング曲でまだ各キャラがニュートラルな状態で舞台上に現れるところに始まり、話が進展してもずっと物語世界の外にいて、出来事を客観的に描写している。

 

物語中の人物だったら絶対に知らないような各キャラの事情にも通じているし、状況や感情の解説もする。時にはサラたちを見て、他人事のようにケラケラ笑っている。いわば、語り手と物語世界の間に距離があるものとして進んでいく作品。

 

そんな調子なのに、その語り手が、最後の最後でいきなり、その物語世界に!爆乱入!しかも登場人物を、まさかの!バットで!撲殺!することで、物語が突如として結末を迎える。その唐突さと暴力性たるや、「ひぐらしのなく頃に」もびっくり(古い

 

これは、それまで「物語と、その世界の外にいるナレーター」という構図を見ていて、バーではサラ・トム・マイケルの間だけで決着がつくと思っていた観賞者にとっては、衝撃的な「?!」を与えると思うのです。大前提であるはずの構図が突然に、そして(文字通り)暴力的な方法で破壊されたわけですから!

 

撲殺の動機はなんか、トムの彼女だったからみたいなことになってるけど、多分力点はナレーターが物語世界「内」の人物を殺すことにあって、ほんとは理由は何でも良かったんじゃないかなと思うんだよね。

 

何なら、誰が死んでも良かったくらいじゃないかしら。でもさすがにサラやマイケルを殺したら、そこで話が終わるに終わらなくなって、せっかくの「?!」の衝撃も薄れちゃうから、トムが選ばれたんだと思う。不運なトム。

 

だからトムのバーテン彼女ってのは実在していなくて、物語世界にナレーターが飛び込んでくるあの一瞬だけそれっぽく見えてるの。未解決事件になってるのもその証拠!だって彼女はいないのだから!物語世界とナレーターの世界が、一瞬交差してしまっただけなのだから!

 

と謎に力説しましたが、要は(?)人間は何てことないことで殺し、殺されるのね。

 

 

その他コメンツ&ツッコミ

 

・本作、正直話の筋は大したことないので、演技と歌のうまさと曲の好みが合うかが大事。私は好きだった。

 

・英語の元の歌詞をそのまま使っている部分が多々あって、いい割り切り方だったと思う。日本語訳の歌でしばしば発生する、少ない音に歌詞を詰め込みすぎてさだまさしの曲みたいになる現象(名づけて「さだまさし現象」)がかなり抑えられていた印象。ただ発音が良すぎて(?)、英語なのか日本語なのかさえ分からないところがたまーにあった。

 

・バーカウンターやビリヤード台の上を寝たり座ったり滑ったりしてるのに、サラのストッキングが全然破れない!すげー!ほしー!と思ってたら、やっぱり最後に盛大に穴空いてた。丈夫なストッキング探しの旅は続く…。

 

 

以上!

 

 

 

 

 

미스터쇼 / Mr. SHOWの筋肉は極上!目が肥えて困るわ!

 

 

 

 

★★★★★


・2016年10月27日(木)20時
・シンハンカードファンスクエア
・MC:정철호(チョン・チョルホ)

 

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💋ラインアップはこうよ

 

※ネーミングは感性で付けました。

1.オープニングinスーツ
2.闘う諜報員
3.白Tジーパン
4.緊縛
5.客を巻き込むセクシーバーテンダー
6.サムライ的なやつ
7.いくつになっても学ラン好きでしょ
8.白軍服でthey don't really care about us
9.からの水も滴るいいアイリュッシュ
10.からのカーテンコールでシュガーと握手

 

好きだったナンバー:
5.私も筋肉触りたかった。パンツは脱がなくてよい。
8.と9.マイケルが好きだからってのもあるし、いい体は水が滴ってなんぼでしょ(何

 


💋思ったよりもガンガンくるわよ

 

見ながらの感想の脳内分布

・韓国女子やばい 50%
・パクカリン女史やばい 25%
・筋肉やばい 25%


韓国でこんなの上演したらさぞ盛り上がるだろうと、思ってはいましたが、韓国のおなごたちにとっては私の想像以上に鼻血モンだったようです。例えば最初の曲の様子:

 

 

〜ミスターズ登場(着衣)、セクシーダンス〜

隣の席のおなご「フー!ぱちぱちぱち」

 

 

〜脱ぎ始めるミスターたち、上裸くらい〜

隣の席のおなご「オモ、オモオモオモ!」

 

 

〜場も温まり(アツくなり)、ズボンをビリビリ脱ぎ捨てる〜

隣の席のおなご「きゃー!きゃあぁぁ!!」

 

 

〜頂点までヒートアップ、飛んでゆくパンツ〜

隣のry「ゔぉおぉ!!ゔぅおおぉゔぉぉおぉ!!!」

 

 

〜曲が終わり、暗転〜

隣「ぜぇぜぇ…はぁ…はぁ」

 

 

その後全曲で、大体同じことを繰り返してました。ジェットコースターにでも乗ったんですか?みたいな。笑 隣の子に限らず、みんな目と口から鼻血出してました。

 

いやこれ、舞台上で起こってることも面白いけど(8人して真面目な顔で筋肉アピールダンスしてる場面とか特にツボ)、客席の反応見てるだけでも十分楽しめるw

 

私もいくら筋肉好きとは言っても、さすがに初見の男性がパンツ脱ぐのを見て、あんな奇声はあげられないからな…修行が足りないのかしら(何の
とにかく韓国女子のパワー&反応の良さ&日々の鬱憤(?)すげーな、ということに一番関心した一夜であった。

 


そしてこれを作り上げたパクカリン女史もすげい!
着想はCrazy Horse Parisあたりから得たんじゃないかな、と大変勝手に思ってるんだけど、それにしてもオトコバージョン、ここまでやるとは!
だってぽいぽい脱ぐし、観客にぐいぐい寄ってくるし、ぽいぽい脱ぐし、観客に向かって妖艶に腰振るし、ぽいぽい脱ぐし、観客を舞台に上げて筋肉触らせるし、ぽいぽい脱ry


美魔女パクカリン女史が演出してる現場を見てみたい。そこもっとお尻突き出して!とか、ここはもう全部脱いじゃいましょう☆とか言うのかな。

 

でも脱いでもなんぼの(?)ミスターたちは、脱いだら脱いだで筋肉とプロポーションはもちろん完璧すぎて、もはや芸術作品。見ながらMy Best 美筋を決めようとしてたんだけど(何してるんだ)、甲乙つけがたい美筋揃いで決まりませんでした。結果、満遍なくガン見してました。眼福眼福。やはり筋肉is正義。


さすがにパンツまで脱がなくてもいいけど、「見て!」と潔くアピールしてもらえるとこちらも心置きなく眺められるからいいよね(何の話
というか初っぱなの曲から脱ぎすぎて感覚が麻痺し、次の曲でまた服着て出てくると「何で着てるの(´・ω・`)?」てなる。服着てて筋肉見えないと意外とフツメン。爆

 

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💋 色んな間(ハザマ)をつかさどるMC

 

そんなおなごたちと漢(おとこ)たちのハザマで、最初は元気なあんちゃんだったのに、どんどん言動がオネエになっていくMC。笑

 

MCは曲と曲の間で登場して、前後の曲の受け・導入をするとともに観客と絡んで、場をさらに盛り上げる役回り。私が見た時は小柄で顔も可愛い、金髪モヒカンがトレードマークのチョン・チョルホMC。

 

舞台上で言葉を発するのは彼だけという中、その日の観客の反応を見つつ一人でボケツッコミを繰り広げる機転が必要。

 


「さぁみんな、こういうセクシーな男性を見た時の喘ぎ方を練習するわよ。お手本を見せてあげるから後に続いてね。こうやって集中して…(目を瞑り瞑想)」

 

観客「くすくすくすっ」

 

 

MC「何よもう!集中できないじゃない!もう一度、深呼吸して…

(すーーーっ)

 


あぁあぁぁぁんっ♡」

 


観客「くすくすっ…ぱちぱちぱち」

 


MC「ぱちぱちじゃないの!やるのよ!はい右側の皆さん、せーの!」

 

右側の皆さん「あーん(棒読み)」

 


MC「ヘタくそねぇ!次、左側の皆さん!」


左側の皆さん「あぁぁーん!」

 


MC「まぁまぁね。じゃあ最後は真ん中のみんな!!」


真ん中の一人「アァーーーーーッ!!!(超金切声」

 

MC「!!! 驚いた。あんたが一番うまい。負けたわ!」

 


何対決www

 

 

でも実は同MC、かわいい顔して自身も相当ムキムキ。
ミスターが出てくると思いきや、フェイントで「MCでしたー(^0^)/」みたいなことすると明らさまに「お前かよ!」な悲しい反応を受けてたのに、その後自身の盛り上げもあって観客はどんどん熱狂し、最終的には(なぜか)脱いだMCのムキムキを見て大盛り上がりw
この時がこの日一番の盛り上がりだったんじゃないか。私も引きづられて、そういうギャップも悪くないなとか思っちゃったじゃないかww 普段別に可愛い系は興味ないのにwwww

 

とりあえずMCを入れるっていうの、最初なんでーと思ったけどすごい良いアイディアだった!韓国語がもっと分かればさらに楽しいんだろうなー。
他の日本人のお客さんにも簡単な日本語で話しかけてたから、そういう人を選んでるのかしら。後ろの席も一列全部どっかのアジアの国の人たちだったし、香港から来たお客さんもいたし、わりと国際色豊かな客席だった。

 

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やはり筋肉は世界を救うのね!

 

 

以上!

 

 

 

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씨왓아이워너씨/See What I Wanna Seeは至近距離で見たい俳優が見れる!

 

 

 

★★★★☆


・2016年10月26日(水)20時
・ホンデアートセンター
・盛遠/夫/会計士:최수형(チェ・スヒョン)
   袈裟/妻/女優:문혜원(ムン・ヘウォン)
   強盗/記者:최재림(チェ・ジェリム)
   警備員/神父:이준혁(イ・ジュンヒョク)
   霊媒師/叔母:조진아(チョ・ジナ)

 

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👁客も俳優も面白いフォーメーションをするよ!

 

何と言っても本作、まず特筆すべきは舞台が三角形。舞台の各辺を

   C
A▽B

とすると、辺C側にオケピがあり、辺Aと辺Bに客席。Cの両端に客席の出入り口があって、そこから俳優も出入りするという珍しいスタイル(というかそこ以外に出入り口がない)。


AとBの両方が正面で、俳優やセットはあっち向いたりこっち向いたりする。でも元々人の動きと入れ替わりが激しい作品だから、不自然ではない。むしろ360°舞台を使い切ってて新鮮!
舞台が三角形だから、俳優のフォーメーションも線対称だったり点対称だったり。夫から見た、妻とジェリムがいちゃいちゃしてるシーンが幾何フォーメーションでかっこよかった。ていうかこの三人のシーン大体かっこ良かったな!一人ずつ一頂点に立って展開するBig moneyとかも。

 

それと各頂点には出番じゃない俳優が椅子に座って待機するから、席が端っこになっても「きゃ!俳優さんが目の前に座ってるわ!」というのが味わえちゃう。その距離1m以内。

 

私はB側に座ってたけど、Bの方が若干正面になることが多かったかも。ジェリムが人妻の靴にキスするところも見えます(いらん情報

 

あと客席のこの配置、V字の向こう側の客席がほぼ正面から見えるから、客席がどんな風に見えてるかが見れて面白い。要は光が結構届いてても、客はどんぐりの背比べに見えてるのね。

 

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三角舞台の各頂点の上には画面が吊るしてあって、それが各々の場面に合った画像や動画を映し出してる。例えば袈裟と盛遠のシーンだったら月夜(それも三つの画面で月は常に一つという凝りっぷり)、夫妻と強盗のシーンは怪しい木立、神父のシーンなら天使の彫刻、などなど。セットがほぼ椅子と机のみだから、画面が背景の代わりなのね。


二幕で各キャラがそれぞれ歌う時には、その役を演じてる俳優の苦悩映像が流れる。キャストは都度変わるから、その日流れる俳優の映像も差し替えてるってことだよね。芸が細かいのう。


あとは記者が公園でリポートする時は、手持ちのカメラを画面に繋いで、本当に「中継」してたり。ただでさえ近い俳優さんたちの顔が、どアップで見られます。

 

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👁袈裟と盛遠とスクッといそいそ

 

この画面がずっと何かを映し出してるから、完全な暗転というのはなくて、シーン間の移動は丸見え。


だから場面転換もそれなりに考えられてて、大体カッコよく移動出来てるんだけど、さすがに死んだ人が生き返るのが見えるのには笑ったw

 

例えば各幕冒頭の袈裟と盛遠のシーン。
曲の最後で向かい合ったと思ったら、いきなりバッ!と二人同時に着物を脱ぎ捨てる(いわゆる露出狂のあの動き)
→互いに駆け寄り刺し違える瞬間暗転
→暗い中スクッ
→脱いだ服拾う
→いそいそと退場w
または一幕で三回も死ぬ夫も、その度にスクッ→いそいそしてた。まぁ死んだシーンの後がそうなるのも仕方ないけどね笑

 

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そんな夫を演じたチェ・スヒョン氏、意外にも今回初めて!こんなに仲間内で話題になってたのに笑 顔濃くて体も大きいから、夫役でおしゃれスーツをキメてた時はカッコよかった!タクシー会社社長とは思えない程度には!すぐに縛られて惨めな感じになっちゃうんだけどね!
あと盛遠の時も、あのぺちゃっとした謎のハーフアップカツラは見逃すとして、脱いだ瞬間すごいむきむき☆一瞬しか見えないのが惜しいわ。暗転後も暗闇で頑張って目を凝らしちゃったじゃないのよ。

 

ていうか!袈裟と盛遠のシーン!の、袈裟!
着物の襟が逆!女性も左が前だよう!
お隣の国なんだし、そこんとこよろしく!

 

そんな袈裟役のムンへウォンさん、絶対どこかで見たことがある気がするんだけど…でも出演歴見たら何も被ってなかったのよね。動画かな、過去のヘドウィグとかの。
そしてイツァーク経験者なだけあって、演技も歌もすごくうまかった!どのキャラのどの歌も完成されてて、ベテラン感があった。妻が夫を罵しる曲とか、よくこんなに吐き捨てるように発話(?)しながら、正確に歌えるなと。
一幕の赤いドレス姿もセクシーだったけど、女優役でスポーツウェア姿見てびっくりしたのは、腹がバキッている!やはり女優さんはトレーニングを欠かさないのね〜私もがむばるわ。

 

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👁その他コメンツ&ツッコミ

 

二、三の小作品をさくっと見るようにも楽しめるし、真実やら偽りやらを見出して哲学的に見ることもできるミュージカル。

 

各キャラが同じくらいの重さだから、好きな俳優・気になる俳優が複数出てる人には堪らないと思う!実際私もジェリム氏とチェ・スヒョン氏が見たくて選んだし。ペクヒョンフンとカンピルソクも見たかったけどなー。

 

そして「藪の中」や「袈裟と盛遠」を読んでみるいい機会になった。「竜」は読むタイミング逃した。いつか読む。

 

 

以上!

 

 

 

 

인 더 하이츠 / イン・ザ・ハイツ10.23 横浜でピラグエロの新たな魅力を発見

 

 

 

★★★★★

・2016年10月23日12時

・KAAT神奈川芸術劇場

・ウスナビ:정원영(チョン・ウォニョン)

  ベニー:キム・ヒョンジュン

  バネッサ:Jmin

  ニーナ:ルナ

  ピラグエロ:キム・ナムホ

 

 

🌉スルメ俳優ピラグエロ

 

3回目にして、ピラグエロの声好きだなと思った。低くてかすれてるけど声量があって、哀愁がありつつセクシー。私が一時期ハマったファン・チヨルの声に似てる。今度何かに出てたら見に行ってみようかな。

 

あとルナちゃんも二度目だったけど、一度目よりもさらに声が良くなってた気がする!澄んだ綺麗な声だった。今回のガールズはルナ×Jminが当たりだったわ。

 

気のせいかも知れないけど、前半はソロのマイクがアンサンブルや演奏に比べて小さかった気が。みんな歌ってる時なんかは、声張ってる部分じゃないとはっきりと聞きづらかった。後半には直ってたと思う。

 

 

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🌉最後まで韓国スタイルにすればいいのに

 

終演後にハイタッチの会なるものがあって、ウスナビ、ベニー、ソニー、ピラグアとハイタッチ可。縦に並んだ四人の前を、片手上げた状態の小走りで通過させるという、運動会みたいな謎システム。

 

四人が立ってたのがガラス張りの壁の前で、吹き抜けの反対側から見えるようになってたんだけど、なんとガラスを遮るように衝立が置かれてて。ファンの方々は吹き抜けの向こうに立って、衝立同士の数センチの隙間から一生懸命、出演者の姿を捉えようとしていた。

 

色々とオトナの事情があるのかもしれないけど、日本ももう少しファンサービスに寛容にすればいいのにー。サインや写真撮影までしてもらわなくても、出待ちの時に一瞬目が合っただけで、ファンになることもあるってもんよ。多分。

 

ともかく、衝立を立ててまで隠すなんてちょっといじわる、と思っちゃった。この辺、日本は「出し惜しみ商法」で、韓国は「気前よくアピール商法」なんだなと再認識した、今年3回目のインザハイツでした。

 

 

以上!

 

 

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