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浮かれポンチ、ハンミュを観る

主に観たハンミュ(韓国ミュージカル)のレビュー置き場。

팬텀 / ファントムなら劇場系三大芸術が一度に楽しめちゃう!

韓国ミュージカル ファントム シン・ヨンスク

 

 

★★★★★


・2016年12月17日(土) 14時
・ブルースクエアの大きい方
・ファントム:박효신(パク・ヒョシン)
    クリスティーヌ:김순영(キム・スニョン)
    カリエール:이희정(イ・フェジョン)
    カルロッタ:신영숙(シン・ヨンスク)

 

 

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🎼始まりはミーハー心から

 

本作のキャストが発表された当初の私:

パク・ウンテとチョン・ドンソクは分かるけど、真ん中の人は誰だろー。
パク・ヒョシンっていうんだ。ポップシンガーね、ふ〜ん。
と、実は彼が一番の有名人だったことは微塵も知らず、日程が合えばパク・ウンテあたり見たいなーくらいに思っていたのだけど。


キャストが発表されてから、俄かに騒がしくなったインスタおすすめページ(インスタが最大の情報源
あ、この動画あの人じゃん、ファントムのスチールで真ん中にいる、鼻高めの…(ぽち

 

 

 

(なんか忘れたけどコンサートの一場面)

 

 


…何この人うまい!!

 

 

 

しかも私の好きな、ハスキーかすれ系だけど声量たっぷりボイス…!!
あ、こっちにも動画が、あっちにも動画が…
ファントムやモーツァルト!、トートの時の動画もあるじゃん!
というかこの声すごいファントムっぽい!
と見ているうちに、すっかり生でも見たくなってしまったパク・ヒョシン。

 

 

だが彼は、ミュージカル俳優の何倍もの人を集める人気歌手。チケットなんて発売開始後3分で売り切れていた…。

 

 

ところがある日、突如として「今だっ…!!!」という感覚が降臨し、インターパークを開いたら……
一席、キャンセルで空きがあるではないか…!!!これは取れということか。見ろということなのかっ!!
などと考えている暇もなく、条件反射的にポチってました。勝利。しかもわりといい席。
その代わり、こちらもとても感動すると噂の某冬恒例二人ミュージカルが残念ながら犠牲になったんだけど、ミーハー心には勝てないから仕方ない。


そんなわけで認知からとんとん拍子で拝見することになったパクヒョシン氏。

 


いやー良かった。
ミーハー目線ですが、仮面をしていながらもカリスマ性あるし、純朴ファントムで可愛げのあるところもいい。
ハスキーな声はファントムの謎めいた雰囲気にぴったり。だけど爆発力もあるから、静かな曲から声を張る曲まで、一貫した安定感でファントムを演じきっていた。

そして発声が声楽ではないのに、オペラ歌手に全く負けない声量…!
ミュージカルの歌唱法が、オペラの歌唱法と違和感なく対等に絡み合ってたのが新鮮で、そしてなんだか嬉しかった。


ファントムは劇中全く顔を見せないので、一瞬でも俳優のご尊顔を拝したいファン(とミーハー)のために、カーテンコール後にファントムが後ろを向いたまま仮面を脱ぎ、バッと振り返ると同時に暗転するというサービス(?)がついてきました。
音楽と照明と動作が計算しつくされ、全てが揃っていないと顔が見えなかったり、見えすぎたりでかっこ悪いことになってしまうが…

なんとこの日はタイミングが見事に揃っており、観客1,800人が恋い焦がれるスターの顔が…

 


0.3秒くらいしか見えなかったー\(^0^)/

 


しかも顔の3分の1くらいー\(^0^)/

 

 

さすがスターやわ(何

 

顔ちょい出しチラリズムで、ミーハー心さえも掴んで放さない手練手管よ。
ということで満たされたのか満たされてないのか分からない、ミーハー体験feat. パクヒョシンでした。
いつかトートも見たいなぁ。

 

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🎼オペラ座のファントムが二人いた場合


今回の制作まで全くノーマークだった「ファントム」。「オペラ座の怪人」とはちょっと違うのかなー、くらいの知識(少

でも両方知ってみるとなんだか私、こちらの方が全体的に好きかも。何というか、ストレスフリーに楽しめる。

 

ロイドウェバー版の怪人は、クリスティーヌを得るために監禁したり卑怯な取引を提示するところが捻くれてるというか、愛情が倒錯してて、純粋に同情できないんだよね。それどころか若干キモいしイラッとする。笑

 

対してこちらはそんなことはしないどころか、フィリップ(ラウル的なポジション)と仲良くなるクリスティーヌを見て、ひたすら落ち込むというナイーブさ。
自分の容姿が醜くて、一途に愛するヒロインのために何かしてあげたいんだけど怖がらせるのは不本意で、そして他の男性と近しくなるのを見ているしかないのは、ノートルダムのカジモドと似てるなと思った。これはカジモド目線の物語なんだ、と。

 

そんなわけでファントムは卑怯なことをしない分クリスティーヌの反感も買わないため、クリスティーヌも最後までずっとファントムを愛してて、それが最後のシーンでのお涙を倍増すると思うの。

 

あとは父と息子の関係がよりフィーチャー。
モジャ!にしろキンキーブーツにしろ、父と息子の関係って今まであまり共感して見たことがなかったのよね。自分が当事者になることがないから。


でも本作の父と息子シーンは何だかえらく感傷に浸っちゃったわ。二人の過去と真実と思ひ出と愛情と顔と窮地と、全てがどろどろになってファントムとカリエールから放出されてるんだもの。この後に何が待ち受けてるかを知ってると尚更泣ける。

ちなみにヒョシン氏は泣きすぎて、衣装の袖で顔拭いてました(やめたげて

 

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🎼3in1でお値段以上ミュージカル


「ファントム」は確かにロイドウェバー版のような、誰もが知る有名ナンバーを持つわけではないんだけど、逆にどの曲も「聞かせる」から捨て曲がない。


これは歌唱力が担保されていないと成り立たないだろうし(というか双方にとって苦行になりそう)、正直言うと子守唄になりそうな曲も多いので、「聞かせ続ける」のには特に歌のうまさが大事な作品だろうと思ふ。

 

その点、今回見た四作の中でファントムは、ずば抜けた安定感を誇っていたな。
クリスティーヌ役は本職のオペラ歌手だったし、そうでない人もどこかで声楽のトレーニング経験があるんでしょう。みんな本当に気持ち良いくらい声出てたね。

 

特に驚いたのはカルロッタ役のシンヨンスクさん。実はモジャ!のヴァルトシュテッテン夫人以来二度目のご対面だったという。
その時も脇をがっちり固めてたけど、今回はさらに本領発揮してたな。存在感あって、ふてぶてしくて、でもどこか憎めなくて、滑稽で、下手な歌の演技がすごく上手い。というかもはや歌普通にうまいんだけども。

 

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あとはバレエも、本作の大きな見どころ。
若いカリエールとベラドーヴァのパドドゥが本当にうっとりする美しさだった。バレエ久しぶりに見たけど、あんなに優雅で美しいと思ったのも珍しいかも。間違いなく見どころの一つ。
しかしバレリーナはつくづく綺麗な体ですなぁ。

 

ということでミュージカルなのに、オペラもバレエも本格的に堪能できるばかりか、人間の体ってこんなに美しいのか!人間の声ってこんなに美しいのか!と思わせてくれる本作。
この舞台に立てる人は幸せだなぁ。何かしらの美を持っているということだから。

 

上演期間中に訪韓する機会があったらリピート有力作です。他のファントム役も有望すぎて見たすぎる。

 


以上!

 

 

 

oucalaisponti.hatenablog.com