浮かれポンチ、ハンミュを観る

主に観たハンミュ(韓国ミュージカル)のレビュー置き場。

모차르트! / モーツァルト!で(ハンミュ)人生の酸いも甘いも体験しよう

 

 

★★★★☆

・2016年6月10日(金)20時
・世宗アートセンター
・モジャ:이지훈(イ・ジフン
  コロレド:김준현(キム・ジュンヒョン)
  コンスタンツェ:난아(ナナ)
  ヴァルトシュテッテン夫人:신연숙(シン・ヨンスク)
  ウェーバー夫人:うりオモニ정영주(チョン・ヨンジュ)
  シカネーダー:홍록기(ホン・ロッキ)
  演出:小池修一郎


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🎻演出に難があるものの

しょっぱなからディスりますが、演出がぜーんぜん好きじゃなかった。ひとことで言うとまとまりがない。視覚的にも、曲の流れ的にも。
まず舞台セットと衣装は、中途半端に古典と現代を融合させようとして失敗した感満載。クラシックな部分と現代的な部分がお互いすごく浮いてて、コンセプトが全くわからなかった。しかも色彩もデザインもごちゃごちゃしてて美的センスを疑う。シカネーダー御一行はともかく、ウェーバー一家まで貧しい旅の大道芸人一座みたいで汚いというか、下品だったし、どっちがどっちだか一目じゃ分からないし。
舞台セットも、額縁風の枠にLED付けてビカビカさせてみたり、木箱の裏みたいな階段のセットをいろんな色に光らせてみたりでケバケバしい。階段が人より目立ってどうすんだよ!
ストーリーの流れはと言えば、曲が終わるたびにブツッと暗転→はい次の曲〜って感じで、場面が転々とするから、ある程度は仕方ないとは言え、あまりにもぶつ切りすぎてミュージカルというよりはオムニバスのコンサートみたいだった。舞台セットの移動と間奏を駆使して、華麗に場面転換してたマタハリを見た後だったから、余計目についたのかもしれないけど。もしもこれが「モーツァルト!」なんだっていうのなら、CDでいいやと思ってしまう。曲自体はすごくいいから。





いやっ!!



ちょーおっと待ったぁー!!!



ある!あるある!!見る意味ある!!!



そ・れ・は



キム・ジュンヒョンさまーーー!!!



マタハリのラドゥ役も興味あったけど、

 


こちらで会えて嬉しゅうございますーーー!!!



最初動く階段に乗って歌いながら奥から進み出てきた時は「宝塚かよww」と思ったけど、演出家の方そちらがご専門でしたね。


そんなジュンヒョンさまのある場面での出で立ち
・顔:濃いめ、口あごひげ(ひげ好き)
・首元:ピンクのファー
・衣装:赤と金のガウン
・胸元:半分はだけた素肌にゴツい金ネックレス
・足元:緑のビカビカ階段



そちらさまもしかして…派手好きの…マ◯ィア?


あっ、コロレド大司教さま?


ってちょっとーーーっ!


大司教じゃあデートできないじゃない!


そんないい男が教会にいてどうするのよ!


世俗にいてよーーー


あ!


でも腐敗してたらデートできるか💡


コロレドさん腐敗してそうだもんな!


うんうん、デートしよーーーっ


ヒゲめっちゃセクシーーーっ


その声で歌ってーーーっ


耳元でささやいてーーーっ


どうせなら胸元ももっとはだけてーーーっ


そのビカビカした電飾も消してーーーっ


あ、あとその変なファーは外して。


そして日本にも戻ってきてん。


戻ってきたら四季でも何でも見に行くからさ。


戻ってこなくてもまた韓国に見に行くけどさ!



前半は変な服だったけど、後半の黒×金のロングコートはイメージとすごく合っててカッコよかったん。舞台上にいる時は他放置で、コロレドさまだけガン見状態。歌も低音イケボで舞台全体の土台を固めてる感じ。
ヴァルトシュテッテン夫人もすごくうまくて、二人とも折に触れてしか出てこないながらも、今回のモジャ!はこの二人が脇をがっちり固めている印象だった。

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🎻メインキャラクターも健闘

モジャ役のイ・ジフンは東洋人離れした顔立ちで、ドレッドも衣装もとても似合っていた。アマデと兄弟みたいに絡んでいるところや、軽快に舞台を動き回ってる姿も好印象。序盤の低めの曲こそあまり声が出てなくて心配になったが、その後徐々に調子が良くなり、若々しいモジャを演じた。音が高い曲の方が得意な模様。

コンスタンツェ役のナンアも別に普通?と思ってたけど、二幕"Irgendwo wird immer getanzt"では堂々と歌って魅せて、なかなかやるじゃんと見直した。最近耳が肥えて、普通にうまいだけじゃ関心しなくなってしまったのが贅沢な悩み。

そんなレベルの高い俳優が揃っている中で、シカネーダーだけはへたくそだった!声全然出てない。調べたら歌やミュージカルが本職の人じゃないみたいね。喜劇俳優って出てきた。
ぶっちゃけシカネーダーって誰がやってもある程度はコミカルにできそうだし、それに加えて歌も演技もうまい人がやったら、かなりいいスパイスになる役どころだと思うのだが…。本俳優に関しては「喜劇俳優だけあって特別面白い!」というわけでもなかったので、この人のこの作品における付加価値って何なんだろう…と疑問を感じてしまった。この程度の演技でいいなら、もっと歌うまな人ボロボロいるでしょ。見た目もどう見ても新婚さんいらっしゃいのあの人だったし…それとも私が知らないだけで、集客力のある人なのかな。少なくともその魅力は私が見た回では引き出されてなかった。

今回はキム・ジュンヒョンさまの魅力を発見できたので見る価値は充分にあったけど、「モーツァルト!」は本来もっといい作品であるはずだと思うので、本作に関してはいい演出といいシカネーダーでお口直ししたい。

 


以上!