★★★★★
・2017年7月29日(土)14時
・LGアートセンター
・シラノ:홍광호(ホン・グァンホ)
ロクサーヌ:최현주(チェ・ヒョンジュ)
クリスチャン:서경수(ソ・ギョンス)
👃これはグァンホを見る(聞く)ミュージカル
もう、「グァンホ!」の一言に尽きる。
ずっと圧倒的グァンホのターンだから、タイトルを「シラノ」から「グァンホ」に変えた方がいいんじゃないかしら。
だって一人だけマイク違うんじゃないの?って疑っちゃうくらい、一人だけ声量と声の美しさが際立ってる。もちろんマイクが違うはずはなく、それがグァンホ。
他の人も決してヘタじゃないのに、というかむしろ普通にうまいのに、差が歴然としてしまう残酷さよ!サリエリってこういう気分だったのかしら。
みんな一緒に歌いたくないだろうなー笑 今回、Bring Me Giants の直後に歌う羽目になったパン屋のおっちゃんが一番かわいそうだった。w
グァンホって歌い上げる系はもちろん、柔らかーく歌うような曲も絶品。
むしろそういう曲の方が、歌に乗せられた感情が際立つのかもしれない。例えばSummer in Bergerac とか、Every Single Dayとか、これは愛がこもってるーーーーって感じる。聞いてるとこちらまで耳がとろけて「はぁーん♡」って腰砕けになりそう。
そんなグァンホの声量と溶剤ボイス(!?)に私は完全に魅了され、終演後に車で去っていくグァンホに向かって「私の耳はあなたのもの!」と叫んでしまいました。もちろん同行者からはキモすぎやばいって言われました。シラノってすごい不細工な設定だけど、グァンホの声なら私結婚できる(全然分かってない
👃シラノ以外は扱いが端役な件
そしてクリスチャン役の我らがベニー。
前回の「オー!キャロル」はあまり惹かれずパスしてたので、「ベア」以来実に一年ぶり。「キャロル」でも天使ぴょーんなおちゃらけキャラだったのに、今回は完全にただのおバカ…。
いつ「ネクスト」や「ベア」の時みたいな腰の据わった役に戻れるのかしら。役の上だと分かってても、ベニー自身までうどの大木に見えてくるわ…身長高いだけに…。
そしてそんなベニークリスチャンの面倒を甲斐がいしく見てくれる御グァンホ様に、厚く御礼申し上げたい。うちのベニーが大変お世話になりました。
そしてベニーは見に行きたくなる役に早く戻ってw タイタニックにキャスティングされたりしないかしら。
ロクサーヌ役のチェ・ヒョンジュさんも、可愛らしい清らかな声で好きだった。
ハンミュの女優さんたちって強烈な個性がないと全員同じに見えちゃうんだけど、本作に関してははっきり言ってシラノ以外全員端役な扱いなので、主張しすぎなくてちょうどよかったかも(何かあまり褒めてないみたいになった;
彼女も劇団四季出身だったのね!
👃その他つれづれ
・しかしこの話って悲しいけど、いい話よねー。みんなが悲しい系の話好き。
二幕の、クリスチャンが「僕じゃないだ…(T_T)」てなるシラノとロクサーヌとの三重唱が、同じ舞台上で三人でハモってるのにクリスチャンだけ違うメロディを歌ってて、三人の関係がよく表れてて泣ける。
・あ、でも「本当に愛してた相手はシラノ」っていうのが分かるきっかけは、このミュージカルの「手紙を読む声があの時バルコニーで聞いた声と同じ」っていうのよりも、原作の「暗くて読めないはずなのに手紙をずっと読み上げてる」の方がロマンがあって(?)好き。
まぁミュージカル的には前者の方が表現しやすいし分かりやすいから、あまり拘らないけど。
何より私、原作読んでないし(買ったのに)。
・リュ様バージョンも見てみたかったな!落ち着いた、味のあるシラノになりそう。そしてあの押しも押されぬリュ様が「ピリパリピンポーン♪月から来たお!」ってやってる場面も見たい。
・アンサンブルが比較的小柄だったのは、リュ様とグァンホがわりと小柄だからかしら。
・ダンスの振り付けがたまにダサかった。
・でもセットかわいかった。月光仮面(違う)の場面でカラフルになる草とか、パン屋さんのパンとか。
・あと一幕最後のAloneの締めで、大きな月をバックにシラノのシルエットがバシッと抜かれて暗転するのがかっこよかった。やりたい。
以上!