★★★★☆
・2016年4月17日14:00
・忠武アートホール
・ジャック:ベニー(ソ・ギョンス)
デイヴィッド:강성욱(カン・ソンウク)
キャサリン:최수진(チェ・スジン)
話がイージーズ
まず、ベニーが出ていなかったら見ない作品と思われるので、見る機会ができたという意味ではよかった。
でもアメリカンな作品によくあるように、見る前から話の想像が大体ついてしまう!
どれくらい想像がつきやすいかというと、同世代なら子どもの頃に一度は目にしたことのある進研ゼミ「チャレンジ」の宣伝マンガくらいわかりやすい。
「チャレンジ」→勉強も部活も恋もいまいち。そんな自分とは対照的な憧れのアイツ。ある日目にしたのは進研ゼミの「チャレンジ」!やってみるとあら不思議。勉強だけでなく、部活も恋もうまくいったぜ☆
「ニュージーズ」→自分は孤児の新聞売り、仲間はいるけど生活は苦しい。そんな現実とは対照的な憧れのサンタペ。ボスのパワハラでストに「チャレンジ」!やってみるとあら不思議。仕事も恋もうまくいったぜ☆
という単純な展開なのはディズニーだから仕方ないとして、総合的には「ソツのない舞台」という印象。可もなく不可もないとでも言うべきか。
みんな歌もうまいし、ダンスも躍動感があって揃っているしで大変結構なのだが、全体を通して特段の見せ場がないというか、今ひとつインパクトに欠けるというか。振り返って「あのシーン良かったよな~」としみじみするような場面が思い当たらない。
むしろスレた大人は、「ルーズベルトが出てきた途端解決するなんて、所詮は権力なのかよ」とひねくれてみたり、「あのような格差カップルが今後本当に続くのだろうか」と心配してしまう。
ネクストに続き、3階からの魂の叫び
印象に残った場面を強いて挙げるならば、ストを妨害しにきた輩にボコボコにされ、仲間まで投獄されて絶望したベニーの「サンタペ(リプライズ)」。
今までに見たベニーはインザハイツ、ネクストともに感情の起伏が少ない役だったので、取り乱した姿は新鮮だった。できるじゃん的な。
ただ、前日にゲイのサイコキラー(スリミ)やトマト汁パンツ男(ヘドウィグ)に接していた私からすると「こんなことで取り乱すなんて大げさだなぁ」という感が否めなかった(冷たい)のと、直前の乱闘シーンのせいで滝のように汗をかいているのを見て「ベニー新陳代謝良すぎだろ」というどうでもいいことを考えていたので、いまいち感情移入できなかったのが本当のところ。
ベニーは本当に綺麗な声をしていて、王子系ラブソングデュエットには向いていることを"Something to believe in"で確認できたので、今後はもっと突き抜けた絶望や狂気や闇を演じる実力と機会に恵まれてほしい。早く青年ミュージカルを脱してオトナになってくれ~。
En attendant…
ベニー!!
肌の露出が少ないんだよ!
いいもの持ってんだからもっと見せなさいよ!!
舞台俳優が自分の魅力を出し惜しんでどうすんのよ!!!
能ある鷹は?
爪隠すー!!
頭隠して?
尻隠さずー!!
ベニーは?
胸筋出すー!!
ひゅーーー!!!
……
まぁ、今回服を着ていて良かった点を持ち前のポジティブシンキングで考察すると、シャツを着ていることにより、襟から覗く胸鎖乳突筋の美しさが際立ったことでしょうか。
<図解>
ベニーは中手骨もきれいだし、胸鎖乳突筋もきれい。これからも私のフェティシズムをくすぐるベニーのパーツ探しは続く。
以上!