浮かれポンチ、ハンミュを観る

主に観たハンミュ(韓国ミュージカル)のレビュー置き場。

웃는남자 / 笑う男の高笑いは聞こえるのか

 

 

★★★★☆

 

・2018年8月11日(土)18:30

・芸術の殿堂 オペラホール

・グィンプレン:パク・ヒョシン

 ウルスス:ヤン・ジュンモ

 デア:イ・スビン

 ジョシアナ:シン・ヨンスク

 デイヴィッド:カン・テウル

 ペドロ:イ・サンジュン

 アン女王:イ・ソユ

 

 

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😁この夏期待の超大作

 

マタハリ」同様にセットといい、衣装といい、視覚的にすごく魅力的な出来上がりでした。シンボリックな舞台装置は、きっと「笑う男特別仕様緞帳(?)」。幕なのか、板なのかわかりませんが、開演前から不気味な笑顔で観客を迎えています。笑っている唇の部分は上と下にパカッと分かれ、さらに下部分は真ん中で左右に開くことで様々な場面を演出します。

 

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その他王宮のガーデンパーティーも、ウルススの劇団も(玉乗りをする熊までいる!)、王宮でのグィンプレンの部屋も(ベッド高すぎやろ)、とにかくセットがめちゃくちゃ豪華!さすがEMK。

セットの中では、私は議会のシーンで、議席が半円状に連なってるのが好きでした。議員さんたちはちょっと傾いて座らないといけませぬ。

ガーデンパーティやこの議会のシーンは、「不思議の国のアリス」のハートの女王のシーンを連想させます。だってアン女王がもはやハートの女王のよう。ビジュアルも、高圧的なところもそっくりで、それでいてコミカルなところもあるので、見てて楽しいサイドキャラです。持ち歌の最後のロングトーンもすーごく長くて、貴族たち(あんど観客)が、女王の機嫌を損ねないようにその間3回も4回も拍手を繰り返す事態が発生したほどでした。

 

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視覚的魅力といえば、もう一つはバイオリン奏者。「バイオリンなのに『視覚』?」と思われるかもしれませんがそう、視覚。バイオリン奏者が一人、劇を通して要所要所で演奏しているのです。彼も演出の一部なので、劇団員だったり宮廷演奏家だったり、衣装もその都度着替えて。最初の方は弾いてるふりをしている役者かと思いましたが、あまりにもよく出てくるので、オペラグラスで手元を凝視したらちゃんと弾いていました。笑

 

 

 

 

😁豪華超大作ではあるものの

 

さて、「笑う男」の物語。「ヴィクトル・ユーゴーの自称・最高傑作」と言われているわりには日本語の翻訳は入手しづらく(「ユーゴー全集」みたいのに納められている程度?)、原作で予習できなかったので、あらすじをかき集めたり色んなブログの情報をつなぎ合わせたりして、ちょっと心配な中で見ました。メインのシーンでなくていいから、プレスコールもしておくれ。

 

それでつたない韓国語でよく分からないセリフ多数だったのだが、あれは結局デイヴィッドが幼いグィンプレンをコンプラチコスに引き渡したってことなのかな?それをジョシアナが知って、デイヴィッドを捨てる決定打になったの?

 

でも大筋の流れが分かっていれば、多分問題ないと思います。というか原作がどうなのか知らないけど、ストーリー性が弱い!よって感情が終盤まで、あまり動かされない!

一幕の終わりが「ぼくが実は貴族の出自?ありえない~~~~!」で終わるのですが、こちとら前日にちょん切られた親友の首を使って生命を創造する場面で一幕が終わるの目撃してるので、一幕がまさかそんなところで終わるとは思わず、前半終わるタイミングとしてちょーっと弱くない?というのが象徴的だったと思います。

 

やっとストーリーに引き込まれるようになるのって、上述した議会でのグィンプレンの歌あたりからでした私は。でもそれって二幕も3分の2が過ぎた頃…。「富者の楽園は貧者の地獄の上に成り立っている」と日ごろから考えていたグィンプレンが、議会で貧者に助けの手を差し延べることを切実に歌うものの、貴族たちから嘲笑され、自分の居場所はやはりこの世界ではなくデアやウルススのもとなのだ!と気づくあたり。

 

そこからは一気に悲劇が展開。劇団に戻ったグィンプレンだが、デアはグィンプレンが死んだ(と宮廷から聞かされている)悲しみのあまり瀕死状態。グィンが駆け寄るも時既に遅し、その腕の中でデアは息を引き取り、悲しみと厭世にとらわれたグィンはデアを抱いて自分も入水します。その姿を見ているしかないウルスス…。ぶっちゃけこのシーンはデアとグィンに対してではなく、我が子のように育て上げた二人が一度にいなくなってしまうウルススの後姿に泣かされます。

泣いて、しんみりして、気づいたら終わり。あれ?なんか終わり方感動的だけど、いまいち納得いかない…。だって劇の8割くらいは、のらりくらりと見られるようなもので、何が起きたかあまり覚えてないくらいだもの…。ひどい言い方をすると、最後のは小手先の感動演出に思えます。材料や盛り付けはものすごく豪勢だけど、食べてみると旨味が全然ない料理のような。鳴り物入りの開幕だったことを思うと、期待したほどの満足感が得られませんでした。

 

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もう一つ、本作にはワイルドホーンらしい、耳に残るメロディと歌い上げる系の曲が少なかったのでは、と思った。3階で見ていたからかもしれませんが、俳優が歌唱力のあるスター揃いのわりに、ドカーンと歌声に圧倒されるような場面が少なかったです。

それではせっかくのヒョシン氏が、もったいない。おどけたりして可愛いシーンが多かったから、ヒョシンファンなら嬉しいのかもしれないけど、彼の歌声をいっぱいに浴びたかったミュージカルファンとしては、物足りないものがあったなぁ。

というか独特の声質もあり、彼にはファントムの方が断然似合ってると思ってしまった。なんとなくファントムの時と同じような、神秘に満ちた感動を味わえると思って期待して言ったのだが、(少なくとも中身は)普通の青年の役は、私にはあまりしっくりこなかった。もしかしたら私はエリックを演じるパクヒョシンが好きだったのかもしれない。ヒョシン氏目当てで見にいったけど、これならパクガンヒョンで見ればよかった。ヒョシン氏はファントムなら、絶対また見にいきます。トートはやらないみたいで残念。

ちなみに余談ですが、グィンプレンお着替えシーンでヒョシン氏の細マッチョが一瞬見えたのがよかったです。

 

なんかすごいマイナス評価になってしまった。笑 でもマタハリみたいに再演でガラッと変わる可能性もあるから、一新されたらまた見にいっちゃうかも。

 

出口にのんびり向っていたら、ジョシアナ役のシンヨンスクさんに遭遇しました~。「ファントム」のカルロッタの頃からすごいイメージ変わった。おきれいです。

 

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以上!

 

 

 

oucalaisponti.hatenablog.com

 

 

 

프랑켄슈타인 / フランケンシュタインで偉大なるハンミュ創造の歴史が始まったなぁ

 

 

★★★★★

 

・2018年8月10日(金)20時

・ブルースクエア

・ビクター:전동석(チョン・ドンソク)

 アンリ:한지상(ハン・チサン)

 エレン:박혜나(パク・ヘナ)

 ジュリア:이지혜(イ・ジヘ)

 

 

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🐲どこを切っても至高の金太郎あめキャスト

 

こんな人気作なのに、2年前の上演ではなぜかピンと来ず、見逃していたのでした。が、見る前から既に滞在中2回は見たいと思うくらいでした。結局見れてないけど。

 

さて、全体的にスター揃いのフランケンキャストですが。今回のメイン4役も神キャスティング。特に女性陣は、他のキャストは未経験なので、よく知ってる&激うまなこの2人というのは大きな安心感がありました。

 

ビクターとアンリはキャスト選び、すご~く迷いました。が、他の演目のキャスティングとの兼ね合いもあって、ドンチサに決定。リュ様も見たかったし、カイ氏もまだ見たことがなくて見たいし、パクミンソンもプレコで見た肉体美に魅了されたのでぜひ拝見したかった。パクウンテ氏はすでにマディソン郡に合流していたのでフランケンは上がっていました。

 

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ということでドンビクター。端正な顔立ちで粛々と実験にいそしむ姿が、サイコパスっぽくてよいです。さらにプレコで号泣しているミンビクターを見ていたので、大して泣いていないドンビクターを見て「そんなに悲しんでなくね?」と不思議に思いました。ドンビクター、まさか本当にアンリで実験したいだけなんじゃ…。

その代わり『偉大なる生命創造の歴史が始まる』では、周囲の批判をよそに友人の首まで犠牲にした一大実験だから、意地でも成功させなくてはいけないという切実さやプライドが伝わってきました。ドンビクはこの曲中、妙にノリノリで、別にシャウトしなくていいところでもシャウトしてたw ドンソク氏、シャウトできるんだなぁ。1幕の最後も大シャウトで締めくくっておりました。

低音もきれいに出るし、声は良く通るし、背高いし、スタイルいいし、超ロングコートが超似合うし、顔かっこいいし、ジャックのオカマ風メイクもきれいだし、欠点ないんですか王子ですか。もしかして筋肉もありますか。脱いでくれませんか。

あ、でもドンソク氏、もしやと思うがダンス音痴?笑 酒場のシーン、ハンチサンは綺麗にこなしてるのに比べて、ドンソク氏は微妙にぎこちなかったようなw 酔ってる演技だったからか?でもそれくらいが、完璧王子のキュートな不得手でいいと思います。ルドルフでドンソク氏の魅力を発見し、今回フランケンシュタインで私の中での地位が確立しました。今度はもっとセクシーな役でも見たいです。色気を見せておくれ。

 

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ハンチサン氏は、ハンミュにハマり始めたかなり初期から知ってはいるものの、なかなかお目にかかる機会に恵まれず、今回初めて。情感豊かな、きれいな声の俳優さん。腹筋の形がおもしろい(どこ見てるんだ)。

チサンアンリは、あまり悲しそうではないドンビクとは対照的にというか、その分というか、死ぬのが嫌で怖くて仕方ないという感じがしました。ずっと泣いてるし、断頭台に上る階段では腰を抜かして座り込んじゃうし。最後の「サルゴシッポー」の直前でも、歌い出す前に両手で顔を覆って泣いてました。ビクターを助けるということと天秤にかけた結果、自分が罪を被ることを選んだのだろうけど、毅然と処刑を受け入れることはできず、本当は生きて一緒に研究を進めることに未練ありまくりだったと思います。あんなに未練を抱いて死んだのに、怪物にはアンリの記憶が全く残っていないのも、また切ない。

他のアンリを見ていないので、あまり比べられないのですが、「今朝から言葉が話せるんだよね」の言い方が、なんだか降って湧いてきたんだよねみたいな言い方で、おもしろかった。あと『僕は怪物』ではカトリーヌに教えてもらった「アンニョン」の手ふりふりを泣きながら何度も繰り返していて、哀れさが増してた。カトリーヌに裏切られるくだりが、一番可哀想な場面だと思う。

 

エレン/カトリーヌのイ・ジヘさん、ファントムのクリスティーヌみたいな綺麗な姫系のイメージが強かったので、カトリーヌのドロドロ・ボロボロルックスが新鮮でした。あんな汚い格好してるの初めて見た。w あと『生きるということ』では「こんな低い音も出せるんだ!」という発見もありました。高音を得意にして低音が出ない女優さんもいるので。

 

そしてそして、パクへナさん!!エレンもよかったけど、歌の魅力はエヴァの時に圧倒的に発現しています。『男の世界』では最初の数ワードでスパーンと歌唱力大魔神が出現しております。エヴァはいわばサブ役だけど、この瞬間舞台は彼女の独壇場。サブ曲をサブ曲に留め置かず、主要な見せ場の一つに仕立て上げていました。

というかパクへナさん、笑った顔も愛嬌あってかわいすぎ。ジャックとの掛け合いがノリノリで、終始2人で向かい合って「ウェーイ♪」と肩をふりふり揺すってましたかわいい。変人同士だけど仲いい夫婦っぽかった。

 

 

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🐲色んなワールドが垣間見える

 

原作小説はよく知らないのだけど、ミュージカルとしては、すごくできた作品よね。役名のあるキャスト全員が一人二役って。ビクターとジュリアの関係を、闘技場でもパラレルワールドっぽく反映すべく、ジャックとカトリーヌを絡ませてもいいんじゃないかな?カトリーヌに折檻するのが、ジャックとか。あっちのパラレルワールドでは愛し合う夫婦だけど、こっちではいたぶる関係。カトリーヌの悲壮感増しそうでいいんじゃないでしょうか?(どエス

 

フランケンのそれ以外の魅力としては、やはり素晴らしい筋肉が拝めるということを記しておきたいと思います。怪物はもちろんですが、アンサンブルの美筋レベル高しです。ハイレベル美筋揃いです。ご存じの通りビクターの実験室(『唯一つの未来』)や闘技場など、見どころもたくさんあります。その鍛えられ方もピカイチで、理科の授業に一人お呼びして、「ここが大円筋、ここが僧帽筋」と、見てお勉強に使えるくらいくっきりでした。そういう授業だったら、私も理系になっていたかもしれない。

 

今回の子役の男の子、歌うまかったな。子役にはいつもあまり期待してないけど、棒読みでも棒歌いでもなく、ちゃんと芝居してました。

 

最後の北極シーンではステージが坂のようになっていますが、絶望したドンビクが腹這いで坂を上から下に滑っている姿はペンギンさながらであった。さすがに本人もこれではピングーになると思ったのか、長い手脚をちょっとバタバタさせていたが。

 

 

以上!

Rent / レントを観に花金Out Tonight

 

 

★★★★★

 

・2018年8月3日(金)19時

・シアターオーブ

・マーク:Logan Marks

 ロジャー:Logan Farine

 ミミ:Deri’Andra Tucker

 エンジェル:Javon King

 コリンズ:DevinRe Adams

 ジョアン:Lencia Kebede

 モーリーン:Lyndie Moe

 ベニー:Marcus John

 

もはやクラシック作品でありながら、まだ見たことがなかったレント。でも音源はアップルミュージックにあるし、動画もたくさん落ちてるしで、予習しやすかったです。

唯一、キャラが多いのが大変だけど、実際に見てみるとキャラがそれぞれ立ってるので、全然混乱しません。

 

ぶっちゃけ予習段階ではそんなに惹かれる作品ではなく、そこまで期待してたわけではなかった(失礼)のですが、実際に見たら世界中で愛されている理由が分かりました。イイ話。

 

あと今回はエビータの時と違って、セットもちゃんとしてました。

 

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 ・エンジェル

かわいいし、すごく声がきれいだった!どうして死んじゃったんだー薬ちゃんと飲まなかったのか?エンジェルにもっと歌ってほしかった。最後に颯爽と出てくるのも、生き返ったみたいでちょっと嬉しい。

 

・コリンズとベニー

アフリカ系+ドレッドヘアというビジュアルがもろかぶり問題発生w 身長まで同じだったら、途中で入れ替わっても分からなかったな。コリンズの低音がよかった。やはりアフリカ系は歌うま!

 

・ミミ

スタイル良すぎ。1幕のピタッとした衣装がサマになりすぎ。ボディのメリハリがCGみたいだった。特にお尻には終始目が釘付け。あんなお尻に私もなりたい…。ミミ女優は歌よりもスタイル偏差値の方が高かったな。歌はもちろんうまいけど、Out Tonightはパンチが期待したほどではなかった。

 

ジョアンとモーリーン

ジョアンがしょっぱなから光浦靖子にしか見えない。モーリーンのぶっ飛んだ演技、あの振り切れ方はうまくないと出来ない。歌もすごく上手かったのに、あまり持ち歌がなくて残念。特にマークしていなかったこの二人のTake Me or Leave Meが予想外に良くて、今回のベストパフォーマンス三本指に入りました。

 

 

この演目とメンバーでツアーやったらすごい楽しそうだよなー。仲良くなりそう。

 

ところで冬の場面が多いこの作品、外に出たら一瞬で蒸発しそうな猛暑の夏にやる心は如何に。ぜひ冬に見て、心もほっこり温まって帰りたい作品です。

 

以上!

 

 

Evita / エビータは聖女か?悪女か?多分、聖なる悪女

 

 

★★★★☆

 

・2018年7月8日(日)17時30分

東急シアターオーブ

・エビータ:エマ・キングストーン

 チェ:ラミン・カリムルー

 ペロン大佐:ロバート・フィンレイソン

 

なんと会場を間違えてBunkamuraに行ってしまいました。行ったら改装中でびっくり。タクシー飛ばしてヒカリエへ。だってチケットにBunkamuraって書いてあるもんだから(主催のところ)、ぱっと見でそっちだと思っちゃうわ。

 

今回の予習のために初めてちゃんとエビータの音源を聞いてみました。Don’t Cry for Me Argentina とAnother suitcase in Another Hallくらいは聞いたことあったけど、他の曲は全く。全体を通して好きだったのは妖艶なI’d Be Surprisingly Good for YouとしたたかなRainbow High。どちらもエビータのオンナとしての魅力にフィーチャーした良曲だと思います。”Christian Dior me”っていう歌詞が好き。

エビータはJCSの直後くらいに作られていて、ロイドウェバー作品の中でも初期の作品。だからかは分かりませんが構成とか曲がJCSとかヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコートに似てるところが多いなと思いました。Rainbow Tourの曲調やナレーター(チェ)が情景を歌う構図とか、「ヨセフ」に出てくるコートの曲にそっくりではないですか?

 

エビータはミュージカルの女性パートの中でも歌がトップレベルに大変な役みたいね。サントラを聞いていた時はそこまでは思わなかったけど、生で聞くとどういうことかよく分かります。地声で高音を歌い続ける曲がたくさんあるのです。強靭な喉の持ち主でないと到底持たなさそうです。

こんな動画があるくらいです。

Who Sang The "A New Argentina" High Notes The Best? (E5-G5)

 

Rainbow Highもサビの度に声張りまくりなので、すごい迫力でした。声量に圧倒されて、鳥肌立ちました。

 

それに比べて歌という意味では、あまり見せ場のないチェですがラミン様、1ミリもぶれない歌と演技と存在感はさすがでした。

 

来日版公演というのはセットにお金と手間がかかるだろうということはよく理解できるのですが、今回はセットが結構しょぼくて、そこは正直残念でした。「そのドア枠なに?」みたいことが頻発。セットが簡素で、想像で補うタイプの作品も嫌いではありませんが、シアターオーブなんだし!ロイドウェーバーなんだし!チケット13,000円もするんだし!もう少し豪勢なもの作れなかったのかしら。キャスティングにお金かけすぎたの?

 

あと要所要所で後ろのスクリーンに、実際のエヴァフアン・ペロンの映像が写し出されてました。ちょっとドキュメンタリーみたいでおもしろかったですが、舞台としてはこれもちょっと手抜きでないかい?

 

衣装はそのまま持ってこれたのか?シャビーという印象はありませんでした。ちゃんとしてた。

 

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ハンミュを見慣れていると、日本はカーテンコールが長いなと感じます。だらだらだら、いつまでやってるんだ!と最後舞台にも観客にもちょっと辟易する。そんなに時間かけるなら韓国でよくあるように、代表的なフレーズをそれぞれ歌ってパパッとシメてほしいものですな。

 

とりあえず、ミュージカルになって、こんな極東の国でまで演じられるエビータ。本人はアルゼンチンでどれほどの人気があるのか、現地に行って感じてみたくなりました。春を鬻いだり、汚職したり横領したりと、必ずしも綺麗なことばかりではない人物だったようですが、結果として国民に愛され「聖女」と呼ばれた。ちょっと悪い方が魅力的に映るのか、悪さをも浄化してしまうような魅力の持ち主だったのか。ミュージカルでは、彼女を良いとも悪いとも決めないキャラ設定なのだと思います。人間そう簡単に、善悪どちらかになれるモンじゃない。33歳という若さで亡くなってしまいましたが、その描き方も悲劇的ではない。

後世にミュージカルになるほどだから、彼女の推進力や求心力は、短い期間でも相当強く発揮されたのでしょう。才子短命という言葉がぴったり。あのすごい自信もちょっとでいいからお裾分けいただきたい。彼女がもっと長く生きていたらアルゼンチンはどうなっていたかと思うと、見てみたかったような、末恐ろしいような、そんな気がしますが、もし長生きしていたら、ミュージカルにはなっていなかったかもしれない。

 

 

以上!

덕터 지바고 / ドクトル・ジバゴに集結した名優たちにザナス!ザナス!

 

 

★★★★☆

 

・2018年4月8日(日)19時

・シャーロッテシアター

・ジバゴ:박은태(パク・ウンテ)

 ラーラ:전미도(チョン・ミド)

 パーシャ:강필석(カン・ピルソク)

 コマロフスキー:최민철(チェ・ミンチョル)

 トーニャ:이정화(イ・ジョンファ)

 

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🔨文句なしの布陣

 

ミドさんとウンテ氏は美男美女ですごくお似合いと思ってたけど、ミドさんとピル様もめちゃくちゃお似合い!かわいいカップル♡もはやミドさんは誰と並んでもお似合いになるんじゃないかと思う愛らしさ。私もあんなかわいい眉毛になりたい。

 

コマロフスキーに迫られた時の息遣いと悶え方がエロい。

というかチェミンチョルさんのコマロフスキーが小澤征悦にしか見えなかった件w

 

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ウンテ氏はファントムでしか見たことなかったから、顔が見える舞台は初めて。それでもずっと昔から見てきたんじゃないかと思わせる安定感を持っています。

 

というか高身長イケメンで舞台映え抜群、歌うま、カリスマ性、演技力など必要なものを全てを兼ね備えていて、この男こそミュージカルをするために生まれてきたのだと思わされるわ。

 

 

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そして妖精さまことカン・ピルソク様

 

<前半>

ジャンプ!

くるくる!

ぴよ~ん!

全力疾走!

 

ピルソク氏があんなに速く動いてるの初めて見たんだけど笑

 

 

<後半>

顔面蒼白で、目の周りだけ褐色。プードル!

先ほどまでの明るい妖精さまはどこへ。でも歌のキレは健在、どころかさらにスパスパと空間を切り裂いていきます。

 

 

 

子どもたちは、可愛いんだけど歌と演技が…笑

成長してウバゴ(?)が出てきた時の安心感ハンパないw

 

 

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🔨ハッキリしろ!シバゴ!

 

ジバゴってブロードウェイではコケた方らしいんだけど、なんだか理由が分かった気がする。

 

まず、ジバゴの「軸」と話の「力点」が判然としない。激動の時代の中、ジバゴ自身もグラグラなのです!医者として生きたいのか、詩人でありたいのか?家族が大事なのか、愛人が大事なのか?

 

ジバゴ一家に酷いことをしてきたコマロフスキーに対しても、何をするわけでもなく、かといって赦しているわけでもなく、

革命に賛成するわけでもなく、反対するわけでもなく、かといって中立を主張するわけでもなく。

 

戦わない主義かと思いきや、突然思い立ったように「男の名は自分で立てる!」って歌い出すし!そう思うのは立派だけど、それ今突然思いついたよねぇ!って指差し確認したくなります。実際の生活ではそういうことってよくあると思うけど、ミュー主人公としてそれは如何なものか。

 

 

トーニャとラーラに対してだって、

 

ジバゴ「僕の居場所はここだ。家族が一番大事」(トーニャをぎゅっ

 

わずか1分半後、図書館にてラーラと再会

 

「ラーラ!!!」(がしっ

 

なーーーんという変わり身の速さwww

 

 

こういう変わり身というか、軸がぶれぶれというか、そういうところがこの作品がいまいち人心を掌握しきれていないところなのかなと思います。共感や同情が得にくいと言うの?今回は俳優陣が本当に粒揃いだっただけに、もったいない!

 

以上!

 

 

신과 함께 / 神と共にってよく考えたら神は出てこないような

 

 

★★★★★

・2018年4月8日(日)14時

・芸術の殿堂 CJトウォル劇場

・チン・ギハン:김용한(キム・ヨンハン)

 クァンリム:서경수(ソ・ギョンス)

 キム・ジャホン:이창용(イ・チャンヨン)

 ヘウォンメク:최정수(チェ・ジョンス)

 ドクチュン:이혜수(イ・ヘス)

 ユ兵隊(怨霊):강상준(カン・サンジュン)

 

 

このミュージカルは「神と共に」のうち、「-あの世編-」についてです。

 

一応事前に単語を辞書で引きひき、ウェブ漫画を読んでいきました。いい話でした。ミュージカル版は、あちこちで少しだけ変更がありますが、ほとんど気にならないくらい原作漫画に忠実です。以下にあらすじを書き起こしてみますが、漫画とミュージカルの両方を思い出しながら書いたので、その二つが混ざっていると思われます。「大体こんな話」くらいに思っていただければ。

ちなみに私の調べでは、映画版では主人公のプロフィールががらっと変わったりしているみたい。

 

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👹長すぎてあらすじとは呼べないあらすじ

 

飲酒に起因する肝臓病で亡くなった中年男性キム・ジャホン。三人の死神(グァンリム(ゲジ眉男気リーダー)・ヘウォンメク(剣クールガイ)・ドクチュン(純真ボブガール))がお迎えにきて、他の死者たちとともにあの世行き電車に乗る。

あの世は結構寒いらしく、行商人が死者たちにモモヒキを売りに来る。お金がなくてモモヒキが買えないおばあさんに、ジャホンは突然手元に現れた紙幣でモモヒキを買ってあげる(ちょうどの「この世」のジャホンの葬儀で、参列者が棺に紙幣を挟んだタイミングだった)。

とそこで、乗客のうち、カーキ色のポンチョを頭からすっぽり被った不気味な人物が「このままでは死ねない…!」と口走ったかと思えば、電車のドアが開いた隙をついて逃げ出してしまった!死神たちはすぐにその後を追いかける。

 

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~ここからストーリーが二つに分かれます。~

 

@あの世のストーリー

そのままあの世行き列車に乗るキム・ジャホンは到着後、若手弁護士チン・ギハンと出会う。ジャホンはこの先49日間で地獄の大王たちによる7回の審判を受け、全てで無罪を勝ち取らなければ地獄に落ちてしまう。チン弁護士はその弁護を引き受けてくれる国選弁護人だという。

弁護の材料とするために生前の行いの聞き取りが始まるが、キム・ジャホン、善行も悪行もまぁ平凡。これというアピールポイントがない上に、両親より先に死ぬという最大の親不孝をしているため、裁判を有利に進められるのか心配になる。

・地獄1…殺生を審査する刀山地獄。その日の裁判人数枠の最後の方に滑り込んで、審判に疲れた大王が「面倒だから最後三人はまとめて無罪っ!」となり、無罪確定。大王のサボり癖をチン弁護士は統計によって予め把握しており、その狙いが当たった格好。

・三途の川を渡る。着ている服の重さ=罪の重さとなり、それによって川を渡るのに乗れる船が違う。ジャホンたちはモーターボートで、周りのアヒルさんボートや浮き輪に比べれば、悪くない方。川が荒れて船がひっくり返ってしまうが、そこにあの世行き列車でモモヒキを買ってあげたおばあさんがクルーズ船で通りかかり、助けてもらえる。

・地獄2…生前の盗み等を審判する火湯地獄。罪の重さによって溶岩、糞尿、硫酸など入れられる鉄釜が変わる。キム・ジャホンは拾った財布から2万ウォン抜き取って財布を郵便ポストに入れておいたことがあり、それを咎められる。それに対しチン弁護士は、財布は持ち主の手元に戻っており、持ち主としてはカードや身分証などが戻ってくることの方がよほど大事だろう、わずかな現金など取るに足らないものだ、と弁護。大王は納得したものの、無罪にすることはできないとして糞尿鉄釜の清掃を4日間命じる。清掃をこなして地獄2はクリア。

・地獄3…親不孝を審査する氷山地獄。地獄に入る時にジャホンは手足を切り落とされてしまうが、チン弁護士が地獄植物園から肉と骨を生やす花を失敬してきたおがけで手足を取り戻し、いざ裁判。ここではジャホンの両親の胸部X線画像が出てきて、心臓のあたりに釘がいくつも刺さっているのが写っている。一つひとつがジャホンの言動によって両親の心に刺さった釘を現している。家計が苦しいのに塾代を出させたこと、帰省しなかったことなどを咎められ、都度チン弁護士が弁護。最終的に「親に先立つ不孝と、その原因が親から貰った大事な体を飲酒により傷つけたこと」を責められて窮地に陥るが、チン弁護士は物的証拠とともに「被告は誰よりも親を思っており、飲酒も接待だったため仕事を成功させるのにやむを得ないこと。仕事で成功して親を心配させまいとした」と弁護してお咎めなしとなる。クリア。

 

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・地獄4…殺生や盗難、淫行等々五つの罪の重さを総合的に量る剣樹地獄。被告人は秤に乗せられ、各罪の重りが次々と積まれる。ジャホンは基準となる重りよりギリギリ軽く、クリア。

・地獄5…生前の発言を審判する抜舌地獄。主の閻魔大王が農作業姿で待ち構え、到着するや否やどんちゃん騒ぎ@農場。実はこの農場、罪人たちの舌を長ーく引っ張り出して、その上を耕して植樹したもの。一汗流した後にジャホンの生前発言は検索システムにかけられるが、該当するような罪深い発言はなく、地獄5もクリア。それどころか感激した閻魔大王に何でもほしいものを聞かれ、チン弁護士のアドバイスで装甲車をもらう。

・地獄6…生前の周囲の人たちの罪を連帯責任で裁く地獄。装甲車で地獄入口に向っている途中で装甲車ごと穴に落ち、審判前に地獄に落ちてしまう。罪人たちにボコられるところを引き揚げられ、裁判でも無罪。

 

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・地獄7…商業的な罪を審議する鉅骸地獄。有罪になると鋸で切られる。ジャホンは生前、下請会社に無理を強いたこと理由に切断されそうになるが、「彼も他の人たち同様、必死に生きてきた」というチン弁護士の熱弁(熱唱)により許され、無事に7つの地獄をクリア。転生できることになる。

ストーリーが進むにつれ、チン弁護士は個人弁護士事務所を立ち上げており、キム・ジャホンの弁護が初仕事ではあるが、弁護士養成学校(校長:地蔵菩薩)では何世紀に一度のレベルの天才と評されていたことが分かる。そのレベルであれば大手弁護士事務所に入って善人の弁護だけすればよく、ありとあらゆる特権が付与される立場になれたが、チン・ギハンはあえてその道を選ばなかった。それは善人の弁護をするばかりでは、困っている人を救えないから。通常ならありえない選択をしたチン弁護士の奮闘ぶりに、地蔵菩薩閻魔大王が注目している。

 

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@この世のストーリー

電車から逃げたポンチョの怨霊を、死神三人衆が追う。北方警備の使者が攻撃されたことで、怨霊の大体の居場所が分かってそちらへ向うが、ドクチュンが怨霊に拉致されてしまう。

怨霊に向き合ったドクチュンは、怨霊が殺された上に死体を隠蔽されたことを知り、助けにきたクァンリムが渋るのを説得して死体を探し出してあげる。そこで怨霊は、自分が死んだ経緯を語る。

その日自分は軍隊で後輩と二人で警備業務に当たっており、翌日休暇をもらうはずだったが、突然後輩の銃が暴発し、弾が胸に当たってしまった。上官が呼ばれた時点では意識がなかったため、死んだと判断した上官は保身のために部下に命じて穴を掘り、自分を埋めて事件を隠蔽しようとした。埋められている最中に意識が戻ったが、上官は気づいておきながらなおも土をかぶせ続け、自分は穴の中で一日苦しんだ後、息絶えた。そして自分は休暇に出たまま復隊しない脱走兵として処理されてしまった。

ドクチュンたちはこの話に愕然とするが、上官たちは死後裁かれるため今すべきことはないとして、おとなしくなった怨霊をあの世に連れていこうとする。通り道には、怨霊が勤務していた基地があった。その前にはなんと、息子の失踪を不審に感じた年老いた母が、「息子が脱走するはずはなく、真相を解明してほしい」と訴えるプラカードを持って涙ながらに立っていた。毎日のように来ていたのか、老母は息子の怨霊が見ている目の前で基地の軍人たちに邪険に扱われ、追い払われてしまう。自分を探す母が蔑まれる姿を見た怨霊は怨念が爆発し、巨大な悪の力を持つビッグ怨霊(?)になってしまった!そしてクァンリムたちの制止を振り切って逃げてしまう。

 

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このままだと怨霊に上官が復讐されてしまう。逃げた怨霊を探知するドクチュンは、一つでなく二つの魂を感じると報告する。怨霊は既に上官をヤッてしまったのか?だがもう一つの霊は暴発した銃の持ち主、後輩だった。彼も怨霊が亡き者にしてしまったのかと思われたが、実際には逆に、呵責の念から自殺を図った後輩を怨霊は止めようとしたという。後輩のことは許せるが、上官だけはどうしても許せないと怨霊が言っていたと聞き、復讐を防ぐべくクァンリムは宝刀・四寅剣を呼び出す。四寅剣で斬られた怨霊は人間の姿に戻り、今度こそおとなしくあの世に行きますと告げる。

だが男気溢れるクァンリム、あまりにも気の毒な怨霊くんを目の当たりにし、隠蔽上官に烙印を一発カマして死後の地獄行きを約束してくる。さらにはお母さんにも別れを告げたいだろうと、オモニの夢に出して別れの挨拶をさせてあげる。

そうしてやっとあの世の入口までやってきた元・怨霊くん。周りの死者たちが次々に弁護士と合流する中、自分の弁護士だけ見当たらない。極悪人には弁護士がつかないと聞かされていたので、自分もそうなのか…と落胆していると、「お待たせしましたー!」と息を切らして、弁護士のチン・ギハンが現れる。

 

 

👹以下「かかか」(感想は簡潔に書こう)

 

最初スチールを見たときに「なんじゃこりゃ!もみあげクルンにゲジ眉スーツ!劇画かっ?ナンセンス系?」と失礼なことを思ったのですが、実際は上記の通り、結構ちゃんとしたストーリー構成。見た目の滑稽さは、慣れます。

 

セットは、ステージを囲む大きな輪っかが印象的。登場人物たちが輪っかの上を歩いて行き来したり、中央部分が上下して色んなものに見立てられています。

照明もアニメ風。光線がよく出てました。

 

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二幕冒頭のクァンリムとチン・ギハンが「君を救ってみせる」みたいに歌う決意の曲がかっこよかった!頼れるあんちゃんたち!男気!やはりギョンスかっこいい!背が高い!舞台映え!男前!脱いで!

剣の曲もかっこいいし好き。思ったより高い音まで出るギョンス。

 

実はクァンリムダブルキャストのキム・ウヒョンと、チンギハン役のチョ・ヒョンギュンも一度はぜひ見たい俳優。そっちの組み合わせでも見たかったなー!

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そして今回、なななんと!舞台両側に英語字幕がついていました!!これは助かった。グッジョブ。予習していたとは言え、あの世のボキャビュラリーは難しいのでね。あえてこの作品に英語字幕をつけた意味とは?今後もぜひ広まっていってほしい、英語字幕。

 

 

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以上!

 

 

マタハリ上映会が満足度アップしていた件について

 

 

 

★★★★★

 

・2018年3月16日(金)18:40-

・シネマート新宿

マタハリ:チャ・ジヨン

 アルマン:チョン・テグン(VIXXレオ)

 ラドゥ:キム・ジュンヒョン

 

 

まず褒めたいこととしては、去年の初演版の上映会より、画質と音のクォリティが良かった!「金取るならちゃんとせい」という、私の文句もとい願いが届いたのでしょうか。

おかげさまでストレスなく見れました。

 

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マタハリ

 

そして今から全地球が既に知っていることを言いますが、

 

やっぱり

 

チャジヨンさんすげーーうまい!!!

 

去年、再演マタハリを見た時もチャジヨン姐さんで見ましたが、その時はどうやら新しい演出についていくので頭がいっぱいだったよう。

今まではなんとなくオクマタ派でしたが、改めて見たらジヨンマタも大あり。オクさまの叙情的な歌もいいし、ジヨン姐様のしたたかさもまた良し、ね。

そして産休明けとは思えないスタイルの良さ!私もハラが出せるマザーになりたい!(何

 

 

 

oucalaisponti.hatenablog.com

 

 

 

◆アルマン

 

相変わらず顔が小さいレオ氏。初演マタハリではミュージカル俳優としての初々しさ丸出し(褒めてない)でしたが、今回は舞台慣れしたのか堂々としてて、ミュージカル俳優らしくなった印象。歌はジヨン姐御やジュニョン様と比べるとまだまだだけど、そこは独特の声質で埋もれることなく、カバー◎

 

 

ミッション中に撃墜されてしまい、敵から逃れなくてはいけないアルマン:

木の影に隠れてる

歌いながら高まる感情

「神様、1日でもいいので僕に時間をください><!!」

しかし突っ立ってるその場所は森の中の開けたところ

敵に見つかって拘束される

 

ド ジ っ こ か \(^0^)/

 

 

 

◆ラドゥ

 

結局まだ生では見れていない、ジュニョンラドゥ様。でも今回も大きな画面で見ることが出来て、フェロモンぷんぷんすぎて目から鼻血が飛び出しました。

 

まずラドゥの腕まくりたまらん。私はまくられた袖の部分になりたい。

 

そして私も腰ぐいされたい。その為には細くならないと。そろそろ私もウェストと本気で向き合おうと思います。今のところ腹と向き合おうとすると、下っ腹がぼよーんと出ます(聞いてない

 

 

証言しかできないのに法廷に飛んで火にいる夏のインセクト・アルマンと、証拠と辻褄がっちり併せ持っている鉄壁ラドゥの構図が、こないだ見たルドルフとタッフェにくりそつ。しかしラドゥ役の方がジュニョン様のセクシーさ全開でよきよき。

 

 

 

oucalaisponti.hatenablog.com

 

 

 

 ◆その他

 

再演版見るの二回目だからか、字幕があったからか、今回はわりと違和感なくストーリーを飲み込めた。でもやっぱり「もみ合いになってるうちに発砲してアルマン死亡」ってあまりにありがちすぎ!

ところでラドゥはアルマンに対する過失致死罪か何かに問われないのかね?そこは忖度?

 

戦争に行ったまま帰ってこない夫たちの場面と、やっぱりアンナのところが泣ける。

マタのアンナへの当たり方が初演版より少しひどくなってない?「あんたは男に愛されたことがあるの?あなたに男女の何が分かるのよ!」みたいなことを突然吐き捨てるマタ。

おいおい、それは本当だとしてもちょっとひどいんじゃないかい?アンナだって、これまでずっと寸胴なメガネおばさんだったわけじゃないんだぜ?多分?

 

 

以上!