浮かれポンチ、ハンミュを観る

主に観たハンミュ(韓国ミュージカル)のレビュー置き場。

ブロードウェイ版Kinky Bootsを観るならハイヒールにトレンチコートでしょ!

 

 

 

★★★★★


・2016年10月14日18:30

・シアターオーブ

・ローラ:ジェイ・ハリソン・ジー

 チャーリー:アダム・カプラン

 ローレン:ティファニー・エンゲン

 ドン:アーロン・ウォルポール

 

 

ということで、本当にハイヒールとトレンチコートで見にいきました。

 

 

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👢ローラ
めっちゃスタイルいい。三角筋上腕二頭筋のシェイプが素晴らしい。
あとメイクした顔が似てるのか、全体的にビヨンセぽい。歌もうまくて言うことなし。ブラック系ってどうしてあんなに歌がうまいんだ。

 

👢エンジェルズ
真ん中の2,3人はすごくスタイルがいい。やはりスタイルがいい方が衣装映え・舞台映えするよねー。
韓国版キンキーはこちらと比べちゃうと、スタイルでは劣っていたけど(それでも皆ナイスバディだったよ!)、6人全員の身長と体型が揃っていたのは、韓国版の方がよかったな。粒ぞろいって感じで。

 

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👢チャーリー
あんまり若社長っぽさはないけど、田舎っぽさはあった。笑 もう少し若々しさは出せないもんかね。
あと歌い方がねばっこくて、ソロ部分とかもはや聞き取れなかったw チャーリーは韓国版のイジフンの方がよかったね。By far.

 

👢ローレン
ちゃんとかわいくて、ちゃんと面白い。「ニコラ」の言い方は音源の方が好きかな。変な声でかくかくって言うやつ。

 

👢ニコラ
この作品の中で一番美形じゃないといけないのってニコラだと思うのよね。そんなに悪くなかったけど、もっと分かりやすい美人だと尚よいと思いました(何様w

 

👢ドン
ところでカーテンコールでドンのところでいつも一際盛り上がるのって、役者というよりはそのキャラに対してだから、何だか役得だよなーといつも思ってしまう。笑

 


以上!

 

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浮かれポンチアワード 2016年9月期

 

 

🏆🏵🎗🏅🎖浮かれポンチアワード🎖🏅🎗🏵🏆

 


🏵2016年9月期
ノミネート作品:Trace Uジャック・ザ・リッパーキンキー・ブーツゴーン・トゥモローあの日々
(秋の歌うまブロマンスシリーズ)

 

🏅最優秀女優賞:キム・イェウォン(『ジャック』、グロリア)
  明朗な歌声と健気な演技が評価されました!

 

🏅最優秀男優賞:キム・ジェボム(『ゴーン』、洪鐘宇)
  溢れ出る切実さと苦悩が評価されました!

 

🏅最優秀コンビ賞:カン・ピルソク&キム・ジェボム(『ゴーン』、金玉均&洪鐘宇)
  溶け合う力強いデュエットが評価されました!

 

🏅最優秀楽曲賞:『ゴーン・トゥモロー』
🏅最優秀再演希望賞:『ゴーン・トゥモロー』
  じわじわと込み上げてくる良さが評価されました!

 

🏅最優秀ノスタルジック賞:『あの日々』
  しみじみとする哀愁が評価されました!

 

🏅最優秀パワフル若者賞:『Trace U』
  爆発的なロックと観客の盛り上がりが評価されました!

 

🏅最優秀甘いマスク賞:オ・ジョンヒョク(『あの日々』、ムヨン)
  甘い歌声と顔面、美しい腕筋が評価されました!

 

🏅最優秀切れ長賞:ペク・ヒョンフン(『Trace U』、ク・ボナ)
  クールな切れ長な目とたくましい腕筋が評価されました!

 

🏅最優秀空気砲ボイス賞:リュ・ジョンハン(『ジャック』、ダニエル)
  空気砲のように鼓膜に迫り来る歌声が評価されました!

 

🏅最優秀セクシー賞:キム・ジュンヒョン(『ジャック』、アンダーソン)
  高身長セクシーヒゲイケボが評価されました!

 

🏅最優秀絶対領域賞:イ・ジフン(『キンキー』、チャーリー)
  計算され尽くした絶対領域が評価されました!

 

 

 

 以上!

 

 

그날들 / あの日々に馳せる思いは人それぞれ

 

 

★★★★★

・2016年9月16日(金) 14:00

・忠武アートホール

・ジョンハク:민영기(ミン・ヨンギ)

 ムヨン:오종혁(オ・ジョンヒョク)

 彼女:신고은(シン・ゴウン)

 

 

💪ノスタルジックマッスルミュージカル

 

大々的な創作ミュージカルとしては最も成功していると思われる本作、クナルドゥル。ハンミュ研究しててもよく名前が出てきて、いつか見てみたい作品ではあったけど、こんなに早く叶うとは!

クナルドゥルは、70年代に活躍したらしいフォークシンガーのキム・グァンソクの曲を使ったジュークボックスミュージカル。


何曲か聞いてみて、なんと2曲、既に知ってる曲調がありました!片方はグァンホがホンサートで歌ってた"서른 즈음에"、もう一方はなぜか聞き覚えがあった"사랑했지만"。私みたいにハンミュを通してしか韓国の音楽に触れていなくても聞いたことがあるくらい、たくさんカバーされていて好まれる歌手なんだろうな。
他の曲を聴いてみても、明るい曲でもすごくノスタルジックで、「昭和」的(if I dare)。他の創作ミュージカルとは違う、しみじみとした雰囲気を、全編通して感じさせるのです。まぁストーリーがそもそも過去を振り返ってるから、必然的に懐古的になるし、その設定と曲が合っていて良かったと思う。


ちなみに作品に出てくる曲の中で一番好きなのは"먼지가 되어"。これは場面がとか、作品中の位置付けが、というよりは、単純に曲調がノスタルジックで。Youtubeで見つけた、今をときめくらしいファン・チヨルが歌ってるバージョンにもハマって、ヘビロテしてた。

 

実は本作研究を進める中、見たい理由がもう一つ浮上してきたのですが。そう、それは他でもない:筋肉!
ご存じの通り私は「歌える筋肉イケメン(高身長だとなお良し)」が大好きなので、「あの日々」がそれに該当する俳優大放出フェスティバルだと知った日には、いても立ってもいられないわけですね。

 

冒頭、ジョンハクとムヨンの出会いの訓練シーン。
むきむき腕筋を惜しげもなく露わにした隊員たちが、アクロバティックな訓練ダンスを繰り広げ、満を持して出てくるオジョンヒョク・ムヨン。
その鍛え抜かれた腕筋の、美しさと言ったら!
無駄な脂肪は一切なく、各パーツの浮き出具合、形、太さ、色(?!)、何を取っても完璧ボディで、私が今まで見た中で最も均整が取れており、彫刻に近い美腕筋。
しかも彼の腕、トレーニングの仕方なのか、そういう筋肉のつき方なのか知らないけど、他の人にはあまり見られない筋や筋肉がたくさん見える不思議な腕。そんな「一味違う感」(謎)も印象的な腕筋に一役買ったのでしょう。
もーう、あの腕を拝めるのが一曲目だけなのが、惜しいくらい。全編タンクトップでやってほしかった。いやどうせならトルソry

 


ごほんごほん。

 


いや、こんだけ筋肉を褒めて、取って付けたようですが、オジョンヒョクさん。顔も整っててきれいだし、声も優しいし、歌もうまいしで、今後も注目したい俳優に。なんか昔、ダンスもやってた?バク転してる動画も見たことあるけど。スポーツマン!踊れるのは私としてはなおかっこいいポイントなので、踊るところも見てみたい。


ちなみに二幕になるとさらに筋肉度がアップした"나의 노래"という曲があり、そちらは上裸男性10人余りからなるムキムキアンサンブル部隊が舞台上を駆け巡ります。その光景は酒池肉林、まさに「トルソーの宝石箱や〜!」です(何

 

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💪ジョハムヨ>クニョムヨ

 

序盤で筋肉イケメン(ムヨン)が目に焼き付いてしまった私は、イケメン見たさが先走ったのか、作中の教室のシーンとか、キッチンでジョンハクと図書館員をくっつけようとする曲とかはもう少し軽くていいんじゃないかな…と思ってしまった。それよりは、ムヨンと彼女の仲をもう少し丁寧に描いてほしかったかな。


ジョンハクとムヨンの仲の良さはよく描かれてるから、その分ラストでうるっと来るんだよね。"사랑했지만"でムヨンが書く手紙って勝手に彼女宛だと勘違いしてたから(ちゃんと聞け)、「お涙頂戴な展開ねはいはい」と軽く見てたら、それが実はジョンハク宛で、しかもあの曲と歌詞って…!と、想定外の方向からのお涙攻撃にまんまと引っかかってぶわしましたおめでとう。

 

丁寧なジョハムヨ描写に対して、ムヨンとクニョ(彼女)の方は軽めな印象。こちらも、もう少しエピソードがあった方が別れのシーンの悲劇感が増して良かったんじゃまいか。例えば隠れて会おうとしてるとか、将来のこと二人で考えてるとか、ちょっと仲違いしちゃったけど仲直りしたとか。
私としてはもう一段階悲しくしてくれた方が、気持ちよくぶわっできたかなと思ったのであります。せっかく友情的にも恋愛的にも、涙を誘う話だから!でもここで否定できないのは、単なる私の語学力不足!そうだったらごめんねクニョムヨ!

 

あーんもう手紙とそれに続くムヨン幻想のシーン、思い出すだけで泣けてくる。ムヨン、へらへらしたお調子者なのに、本当にジョンハクのことが大好きで優しかったんだなぁ。ジョンハクも、ムヨンの失踪後たくさん酷い目に合ったけど、真実が分かって、ムヨンがあんなに友人思いだったのも分かって、報われただろうなぁ。
そのままラストの"흐린 가을 하늘에 편지를 써"で終わるのも、どこまでもノスタルジックを突き進めてて良かった。存命キャラが全員出てきて歌ってるあたり、いかにもラストシーン!で、普通はあまりスマートな終わり方じゃないなと思うけど、これはこれで、しみじみしていい感じ。

 

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💪ジョハムヨペアを引き立てる他のキャラたち

 

そしてレベッカやモジャ!ですれ違っていたミン・ヨンギさんも、今回初めて拝見。写真だけ見ると顔がちょっとだけとぼけた感じ(ちょ、ちょっとだけね!)だけど、実際に見ると歌も演技も、さすがベテランの安定感。

若いムヨンにもちゃんと合わせてたし、警護部長は闇がある感じが出てた。腕筋ではやはり若人に勝てない感はありましたが、そこはご愛嬌。若い頃と今とを自在に行き来できる演技力の方が大事!

 

わーんヨンギ氏のマキシム・ド・ウィンターも見たかったよ〜(T_T) というか今振り返ると、今年2月のマキシムのキャスティング、神でしょ。リュさま、オムさまマキシムも見たかった(T_T)
チャンウィマキシムも上手くてジェントルで素敵だったけど、当時私はハンミュ俳優がよく分かってない不届き者で、写真だけ見比べて「うりマキシムが一番カッコいい!他の人じゃなくて良かったね〜」なんて暴言をミュー仲間と吐いていましたごめんなさい。あの頃の私なら殴っても構いません。

 

と、盛大に話が逸れましたが、そんなベテランジョンハクとムキムキムヨンペアに比べて、現代の警護員二人(デシク・サング)のイケてなさやばいな。笑 「まったく最近の若いモンは…」と言われかねない世代間格差。
間抜けキャラも必要なのかもしれないけど、大統領警護室って精鋭揃いじゃなかったんかいw
それかジョハムヨが問題児だったから、全く違うタイプの人員を集めるようになったのか…?とにかくあの二人も(顔だけでも)イケメン枠にすれば良かったのに。

 

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💪昔、若かった人たちも

 

本作で驚いたことといえば、見に行った日の客層の広さ。ハンミュでは通常20代〜30代の女性が大半を占めてるけど(モノによっては10代も多い)、この日は夫婦、家族連れがかなり多かった。
その家族連れも、若い夫婦と子ども、ではなく、子ども世代が大人で、親世代がおじさんおばさんという、ミュージカル会場では見たことのない層の人がうじゃうじゃ!幕間のロビーなんかはもう、「ここは市民会館なんじゃないか」と錯覚する光景。特に、普段は絶対に見かけない「おじさん」という存在が多数出現している光景がもはや異様で、自分の方が場違いなのではないかと一瞬心配になるくらいであった。

 

この日はチュソクの連休中で、家族でミュージカルでも見に行こう!となった時に、本作はキム・グァンソクの曲を使ってるからおじさんおばさん世代にも親しみやすい選択肢だったのではないか。
そして出てる俳優は人気ある人ばかりだし、むきむきいけめんパラダイスだから、従来の若い女性ファンも取り込める、と。


幅広く人々に見てもらえるとは、良きことですのう。おじさんたちに一人ずつ感想を出口調査したくなった。どうでしたか?面白かったですか?また見たいと思いますか?なになに、おじさんも若い時は?あんなにイケメンでむきむきだったんですか?歌もあれくらいうまかった?おじさんの方がモテモテだった?へーすごいですね〜
と、なるかは分かりませんが、常連のアガシたちとはまた違う感想が聞けそう。

 

何はともあれ、どうやら来年2月に来日するようなので、それを楽しみに冬を越そう(でも続報ないな…)。オジョンヒョク氏には是非とも来てほしい!それまでには私も恥じない程度にばきばきになってる!はず!

 

 

以上!

 

 

 

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곤 투모로우 / ゴーン・トゥモローはタイトルに劣らずカッコいいミュージカルだった!

 

 

 

★★★★★

・2016年9月15日(木)16時

・クァンリムアートホール

・キム・オッキュン:강필석(カン・ピルソク)

  ホン・ジョンウ:김재범(キム・ジェボム)

  高宗:박영수(パク・ヨンス)

  イ・ワン総理:김법래(キム・ボムレ)

  和田:정하루(チョン・ハル)

 

 

 

 

📜激シブストイックミュージカル

 

今回のハンミュ旅行のライナップは、①Trace U ②ジャックザリッパー ③キンキーブーツ ④ゴーントゥモロー ⑤あの日々 という、男!男!たまにオカマ!男!男!まさに秋の歌うま男祭!It's raining men! と言わんばかりのライナップでした。

どこかに「今年の秋はブロマンスミュージカルが勢ぞろい!」みたいな記事が出ていたけど、まさにそれ。

 

それでもある程度人数がいるミュージカルだったら、主要キャラに一人や二人、女の子がいるじゃないですか。

 

なのに本作。

 

 

遂にメインキャラに

 

 

女がいない!

 

 

もちろんだけどオカマもいない!

 

 

女っけゼロ!

 

 

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スチール写真やボード類は全部白黒。シブい。シブすぎる…。

 

あ、白黒なのはボードだけではなく、演出全体もだった。モノクロを目指したのか、ほっとんど色がなかったなぁ。それこそ昔の白黒映像見てるみたいで。

衣装はカッチリしていながらも、少しアバンギャルドなデザインもちらほら。ダンスもコンテンポラリーっぽくて、スタイリッシュなビジュアルだった。

 

 

演出の話ついでにねじ込むと、最新のミュージカルらしくプロジェクションが多用されていて、舞台芸術の未来を垣間見た気がしました。つまりそれは、「大道具が必要なくなる?!」というものです。

 

ちょっとした障子や本棚のみならず、神社まで、少し前なら大道具使ってたような背景をプロジェクションで作ってて、物理的なセットの多くを代用できてしまっている!

 

プロジェクションの方が場所も取らなくて場面転換もきっと簡単だし、どんどんこんな風になっていくのかなーと思いました。

 

 

📜最終的に金玉均が暗殺される話だと思ったら

 

歴史モノの本作品、内容は政治思想と思惑とオトコの友情と苦悩に満ちていて、男女の恋愛などというやわなものは見る影もなし。

個人的には全然良かったんだけど、「今日は気分転換にミュージカルでも見るかな~」とか、「彼ピとの次のデートはミュージカルがいいな☆」みたいな状況には向かないかもしれませぬ。

それよりは、「この俳優の勇姿がぜひ見たいわ!」とか、「今日はクールなものがいいわね」とか、はたまた「韓国の歴史モノに触れたいの!」というときにはオススメでござります。

 

新作のため前情報がほぼなく、韓国語も覚束ない中、韓国人の友人と一緒に見に行ったのですが、私の理解+彼女の説明によれば、どうやらこんな話。

 

清やら?日本やら?が虎視眈々と朝鮮への支配を強めようとする戦乱の時代。

 

日本に倣って朝鮮の近代化を推し進めたい金玉均(キム・オッキュン)は、高宗と共にクーデターを試みるも失敗、日本へ亡命。

 

同じ頃洪鐘宇(ホン・ジョンウ)は、フランスに自費留学するための資金を日本で働いて貯めていた。金玉均の学識や思想に敬意を(多分)持っていた洪だったが、フランスから帰ると高宗に金の暗殺を命じられる。高宗はイ・ウァン総理に言い包められ、金玉均の思想や存在自体をも危険視するようになっていた。

 

その頃金は、日本政府にとって厄介者だったために小笠原送りにされていたが、帰京したところ洪を紹介される。かくして洪は中国の高官からという偽の招待状で金を釣り、二人は上海に旅立つ。ここまでが第一幕。

 

上海に向かう船上、明るく戯れる金に心が揺らぐ洪だったが、「俺を殺してお前は生き抜くんだ」と金に言われ、遂に暗殺を決行する。金の遺体は朝鮮中で晒され、日本では金の元ボディーガードの和田が、神社で線香を上げつつ、金の死後の出来事を折りに触れて金に報告している。

 

洪はというと、金の遺志を継ぎ、勢力を強める日本の要人や親日派を暗殺するなどして日本に抵抗するが、遂に日本は韓国を併合。高宗は日本勢力の強化や閔妃殺害を受けて金の暗殺を後悔し、苦しんだ末に洪に暗殺される(?)。洪も抵抗を理由に日本軍に?銃殺される。おわり。

 

 

 

 

 

えー

 

 

 

金玉均死ぬの早くない…?

 

 

 

 

 

あらすじ的に、金玉均の話だと思ったから、

 

金玉均が最終的に暗殺されるまでの話だと思ったから、

 

金玉均のことググって、日本と関係の深い人だけど反日じゃない、

 

これなら韓国人の友達も誘って見にいける!と思ったのに…

 

(さすがに安重根ミュ「英雄」とかは一緒に見に行けないからね。そもそもあれを見るのか、という問題もありますが。でもちょっと見てみたい。)

 

 

 

なのに金玉均さん、二幕始まって15分で呆気なくお亡くなりになり、後半ほとんど洪鐘宇の話だったよ!

 

その時点で頭の中「?」ってなってるのに、日本帝国軍出てくるし、閔妃殺されるしで、その後どんどん雲行きが怪しくなり、韓国人の友達が隣にいるのもいたたまれなくなってきたと思ってたら…洪さん、最後日本軍に銃殺されちゃったよ!!

 

もうあの瞬間、脳内

 

 

 

 

 

あっ…

 

 

 

 

 

てなったよね。一人で見てるならいいけど、こんなシーンで隣に韓国人の友達いたら、さすがにちょっと気まずいじゃん。

 

終演後に友達にストーリー確認した時、日本軍云々のくだりについては彼女の口調も少し控えめだったから、多分そんな私に気を遣ってくれてたんだと思う。いい友達を持ったわ。

 

歴史については、双方の主張は程度の食い違いこそあれ、日本がかつて韓国にひどいことをした歴史は変わらないんだし、若い世代はそういうことを理解した上で、私たちは仲良くしようねって付き合っていきたいと思うのよね。あまりここでそういう話をするつもりはないんだけど。

 

それなんだけど少し調べたら洪さん、史実的には晩年どうなったのかは分かっていないよう。だから金玉均暗殺後の暗躍とか、高宗の暗殺も多分にフィクションを含んでいて(史実では高宗って洪鐘宇より長生きしてるし)、洪鐘宇も本当に日本軍に処刑されたかはわからないけど、ミュージカル的にはきっと、それが一番簡単な終わらせ方だったんでしょう。

 

でも印象としては日韓併合とか銃殺のくだりはかなりドライで、反日感情を煽ったり、前面に押し出すようなことはなかった。あくまで金暗殺後の洪と高宗に重点を置いている印象。会場には日本人の人もちらほらいたし、本作は日本人もあまりセンシティブにならずに楽しんでいいものと思う。

 

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📜洗練された楽曲をイケボイスで堪能しよう

 

見に行った時点ではプレスコールをまだやっていなくて、曲をほとんど知らずに行ったから、どんなもんかと楽しみ半分、心配半分。でも初めての曲に対するハードルが高い私でもすんなり入ってくる音楽で、結構好みだった。

 

ジャンルはどれなのかはよくわからないけど、メロディが洗練されてて、なんかフランスっぽい感じ。あまり冒険はせず、クラシックで正統派でありながらも、曲ごとの個性があるなと思いました。

 

そして軒並み男性ソロorデュエットだから、全編を通してメインキャラの歌が存分に楽しめます。メインキャラを好きな俳優が占めていたら、たまらないなこのミュージカル!

 

私はというと、観賞後しばらくはあっさり過ごしてましたが、公開されたプレコ動画を見たら遅ればせながらどっぷりハマり、ちょっとした時間差スルメミュージカル状態。特に"잘가라 옥균"が切ない苦悩ソングで好きだけど、どの曲も聞き返すにつけ綺麗な曲ね〜。

 

今回見た俳優さんはみんな初めて。カン・ピルソク氏もキム・ジェボム氏も、演技・歌ともに手堅くて良かった!このペアはデュエットが特に好きだったな。彼ら、わりと声が似通っている。

 

で、デュエットってのは二人の声質が違ってなんぼでしょ!とこれまで思ってたけど、二人の声が混ざり合うようなデュエットも悪くないなと今回思い直したり。

 

 

二幕序盤に金玉均が亡くなって以降、本作はキム・ジェボム祭りと化したのですが、今まで完全にノーマークだった彼、何のなんの、なかなか良かったじゃないですか。

 

まずビジュアルがいかにも苦労&苦悩しそうでgood(どんなだ)。実際ほぼずっと苦悩してるんだけど、それがちゃんと歌にも出てて、カン・ピルソクの「自分の信念に従い真っ直ぐ生きてきたお坊っちゃま」風オッキュンとの対比がちゃんと出てた。後半ほぼ彼が単独主演状態だったから、たくさん見られて良かったわ。本作のMY最優秀賞はあなたにあげたいと思います。

 

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ぱちぱちぱち

 

 

復習したおかげでストーリーも少しは理解できたし、曲もいいし、もう一度見たいなと一か月経った今でも思える作品。他キャストも素敵なんだろうけど、再度見るならまた同じキャストで見たい!

 

いつかまたハンミュツアーと重なることを願いつつ。その時は歌が増えてるといいね和田クン!

 

 

以上!

 

 

 

킹키부츠 / キンキー・ブーツが惹起した内なる Kinky Revolution にエビバデ Say Yeah!!

 

 

★★★★★

・2016年9月14日(水)18:30

・ブルースクエアの大きい方

・チャーリー:이지훈(イ・ジフン)

  ローラ:강홍석(カン・ホンソク)

  ローレン:김지우(キム・ジウ)

 

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👠女性用ヒールで男性の体重は支え切れないんだ!でも少しゴリゴリなくらいなら大丈夫!

 

韓国版キンキーで一番意外だったのは、ローラがすごくゴリゴリなこと。日本版の三浦春馬はもちろん、アメリカ版をも凌駕するゴリゴリさ。80キロ、いや90キロはありそうな、かなりのゴリゴリマッチョ。よく食べ、よく鍛えましたみたいな。

 

エンジェルズは普通にしなやかバキバキだし、最初はゴリローラに少し違和感があったけど、見進めていくと「まぁこういうドラァグもそりゃいるよな」と、段々納得していく。

 

 

そう、それはまさに。

 

 

 

 

 

 

 

Accept someone for who they are!!

 

 

 

 

 

 

 

You change the world when you change your mind!!!

 

 

 

 

 

 

 

キンキーブーツの魔法なのであります。

 

 

 

 

まじめに考えると、春に上演した元祖?ドラァグもの『ヘドウィグ』の記憶も新しく、あちらは割とキレイめにまとめてたから、それと差別化するためにわざとゴリゴリ系にしたのかな、なんて思ったり。考えすぎ?

 

 

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👠男と女とキンキーブーツ

 

奇妙なことに、ローラのゴリゴリボディに、ぐいぐい引っ張る感じも相まって、ドラァグなのにマスキュリニティが強く出てたなという印象。「女性が男性に求めるもの、私は全部持ってるでしょ」みたいなスタンスだし。

 

かたやイジフン扮するチャーリーは、物腰柔らかで良識がある、女房的なポジション。

 

本来女性性を誇張しているはずのドラァグの方が男っぽくて、「普通の」男性であるチャーリーが女房役に回るという、性役割の逆転みたいなことが起きてるように見えて、面白かったなと、今振り返ってみて思ったのでした。

 

 

イジフンはモジャ!で一度見ていて、高音が得意できれいに出るし、顔がどこか白人ぽいから、チャーリーは合うんじゃないかと思ってたんだよね。

 

実際に見ても軽快で優しくて、温かみのあるチャーリーだった。大人びているようにも見えるし、でも守ってあげたいような気もするしで、チャーリーというキャラに必要な要素のバランス(?)がすごく良く取れてたと思う。

 

うん。イジフン顔はいわゆる私の好きなタイプというわけでもないし、私のフェティシズムど真ん中!という要素があるわけでもないんだけど、なんだか好きだわ。男くさいのが好きな私のレパートリーに、マイルドさを加えてくれるというか。「私のレパートリー」ってもう意味わかんないけど。

 

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👠イジフン絶対領域というフェティシズム

 

キンキーブーツは、何と言っても衣装が見てて楽しいよね!エンジェルたちを見るたびに、自分ならどれが着たいかな〜って考えちゃう。"The Sex is in the Heel" 見て、よし、今年の秋はトレンチコートxハイヒールだ!と決意したり。

 

そんなエンジェルズはさることながら、最もインパクトのある出で立ちは本作の場合、ラストシーンのチャーリーではないかと思うのです。

 

 

上半身→スーツ

下半身→水色トランクス+太ももまでの真っ赤なブーツ

 

 

という、長いファッションの歴史の中でも誰も思いつかなかったであろう、攻めのコーディネート。

 

今年は日本もキンキーイヤーだったし、ハロウィンの仮装とかでそろそろ誰かやってもいいと思うんだけど(誰

 

 

私も映画版で初めて見た時は「ぶはははは!!」と、そりゃあもう大爆笑してた。

 

 

その後、予習を重ねて見慣れてくると、「あれはあれで、スタイルとして確立してるよな」、なんて思えてくる。

 

 

そして、遂に生で見た日には「なんか…スタイリッシュで…赤くて…セクシー…/////」と、あろうことか、うっとりしてしまった!!

 

 

何というか、あの上半身と下半身の、禁断のギャップも去ることながら、トランクスと赤いブーツの間から姿を現す、絶対領域の秘めやかさと言ったら…!

 

 

 

信じていただけようが否が、私は今までの人生で、人の絶対領域というものに萌えたことは、幸か不幸かありませぬ。

 

絶対領域といえば、オタクが好むようなふわかわ女子の専売特許。私はふわかわよりもボンキュボン美女の方が好みだし、自分自身も人様に誇れるような絶対領域の持ち主でもないので、パーツとして意識したことはなかったのだけど。

 

 

 

なのにこの度、なぜか!

青いトランクスと真っ赤なブーツの間(はざま)から覗くイジフンの白い絶対領域に、目が釘付けになってしまった!

鳴呼、何という官能的な光景…!動くたびに蠱惑的な光を放つそれはまさに……禁断のフェティシズムトリコロール…!(花火バババババ

 

 

 

しかし、なぜ人生初めての絶対領域萌えが、アラフォーのおじ…おにいさんのそれでなければならなかったのか。

それについては、自分の指向性の整理も兼ねて、残りの人生でゆっくりと考えたいと思います。

 

 

 

そんなこんなで、未知なるエロティシズムまで呼び起こされたキンキー初体験。

 

カーテンコールも韓国らしく大いに盛り上がり、エンジェルズが客席に降りてきて踊ってくれて、退場時にはハイタッチまでしてくれちゃった。

 

そんな彼(女)らもまた、バキバキの肉体美でド派手な衣装とメイクを纏い、汗も滴るいいドラァグ。近くで見るとこれまたすごい。もう少しちゃんと見ていたら、また何か違うものが呼び覚まされていた気もするが、それは来月見るブロードウェイ版に託そうと思う(託すのか

 

 

以上!

 

 

 

잭 더 리퍼 / ジャック・ザ・リッパーを恋焦がれたキャストで再び観賞!

 

 

★★★★★

・2016年9月14日(水) 15:00

・D-Cube Art Center

・ダニエル:류정한(リュ・ジョンハン)

  アンダーソン:김준현(キム・ジュンヒョン)

  ジャック:이창희(イ・チャンヒ)

  グロリア:김예원(キム・イェウォン)

  モンロー:김대종(キム・デジョン)

  ポリー:정단영(チョン・ダニョン)

 

 

 

7月末にオムさまバージョンを見て、これは!リュさまとジュンヒョンさまバージョンも見ねばならぬ!!と虎視眈々とチャンスをうかがっておりました。

そして遂に!その時が来たのです!時が来た〜!

 

しかも前回は遅刻して冒頭15分を見逃したけど、今回はちゃんと最初からb

 

 

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📸相変わらず、1ミリもぶれないリュさま

 

さすがリュさま、声の通り方が他の俳優たちとは一段違う。

 

音響設備の違いか、前にブルースクエアで聞いた時みたいな、全てを包み込んで吸収するブラックホール感は今回あまり感じなかったけど、やはり歌い出すと彼の声だけ、寄り道せずにまっっっすぐ耳に届く。

 

他の人たちも相当うまいのに、それでもこんなに違うって、一体何が違うんだろう?口の大きさ?笑

 

本作、ダニエルの登場シーンって突然訪れるから、いつもびっくりしてしまうんだけど、特にリュダニエルは、いきなり透過率抜群の空気砲みたいな声でばーんっと出てきたから、すごく驚いて、リュさまのありがたきお歌を数語聞き逃してしまった…涙

 

 

ダニエル比較は、うーん。

オムさまが恋愛体質なダニエルだとしたら、リュさまはかなり硬派なダニエル。リュダニエルに比べるとオムダニエルは結構デレデレに思えるな。

 

自殺したグロリアを抱えて"어쩌면"リプライズを歌うところも、傍から抱えるだけのリュさまに対して、オムさまはバックハグでゆらゆら。どちらのダニエルが良かったかは決めがたいけど、ゆらゆらバックハグはされたい(*′艸`)

 

 

 

 

 

んーそれとも、決めちゃう?究極の選択を、しちゃう?

 

 

 

 

 

どちらも最高レベルの俳優だから選びがたいけど…私はダニエルなら、オムさまかなぁ…。

 

なんとなくダニエルには、オムさまの若々しさが必要な気がして。若気の至りで血迷って臓器集めちゃった感じが、オムさまの方がするんだよね(どんな感じだ

 

リュさまは登場シーンのすぱーんや、全編を通しての手堅い歌唱力は素晴らしいんだけど、私がマタハリのラドゥ大佐のイメージを引きずってるだけなのか、もうちょっと重厚感のある役の方が似合うんじゃないかという印象

 

それこそモンテクリスト伯とかは、オムさまよりもリュさまが良いんじゃないかと思ってるのよね。

 

ダニエルが合ってないわけではないんだけどね。普段は硬派な医者感出てるのに、どんぱちシーンでは大きなカバンの陰に隠れて、頭を押さえてるのも可愛かったしw

 

 

 

📸1ミリも隙がないカッコよさのジュンヒョンさま

 

ジュンヒョンさまはやはり全力で素敵♡

 

高身長で、歌うまで、哀愁を帯びてた目つきで。

ジュンヒョンさんって伏し目がいいよね!伏し目王子と命名しましょう。そして何より、あのヒゲがたまらぬ。彼がヒゲを生やすのは、リンカーンのそれと同じくらいナイスアイデアだと思う。私がポリーなら、別れないな!それでクスリはやめてって言う(んな無茶な

 

ところでポリーとはどうして別れたかは、言及あるのかな?やっぱりクスリ?笑

今回、二幕のポリーソングでアンダーソンまで涙ぐんで鼻啜ってたのが印象的だった。舞台上で人の歌で泣くのって、今まで案外見たことなかった気がして階段の上の方にいないでもっと近くでセクシー泣き顔見せてほしry

 

あと、회색도시の最後の音を、チョアンダーソンとは違って上げきってくれたのが、音源で聞き慣れてた通りだったから気持ちよかった。あの音出すの相当キツイと思うんだけど。

 

しかしジュンヒョンさま、背が高いとは思っていたけど、出演者の中でも余裕で一番高かったな。小柄なリュさまとの身長差は、多分15cmじゃ効かないと思う。

そうすると相当高いよね?だってリュさまもさすがに170cmは超えてるだろうから、170としても185cm。今回は叶わなかったけど、一度出待ちか何かで、ぜひ隣に並んでみたい。そして見上げてみたい♡

 

あとディテールとしては、前髪ボサボサアンダーソンではなくて、七三分けして、七の方の前髪をウェーブさせてるのが良かった。ボサよりキレイめ。出待ち写真見てると茶髪のパーマぽいけど、劇中のアレはヅラだったのかしら。

 

一つだけかっこよく決まりきらなかったのが、ジャックに殺られたポリーを発見するシーン。直前の走って探すところまでは「ポッルリー、ポッルリー」ってすごく発音よかったのに、発見した瞬間の呼びかけが「ぷりゃー◯×△#☆¥?!」にしか聞こえなかくてw 内心ずっこけたw

 

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📸その他メモ・感想

 

・今回は図らずも、モンロー(亀田誠治にしか見えない)とポリー以外は一回目とは総入れ替え。

 

グロリア役のキム・イェウォンちゃんは、小柄でほそーくて、したたかさを必要とするであろう娼婦の世界で、果たしてあれで生き残れるのか…と心配になるくらい、「華奢」という言葉がぴったり。だけど歌いだすと、特にロングトーンは力強いしハリもあって、よかったわ。

 

今回のグロリアは二人とも少女系だったけど、もう少し大人っぽいのも見てみたいな。



・ジャックはどちらも不気味な謎おじさん感あって、いい意味で(?)二人の俳優にあまり大きな違いななかったように感じた。テイ氏の方が若干インパクトあるように思いもしたけど、それは彼を先に見たからか、金髪だったからかもしれない。

 

・しかし2回見てもよく分からないのは、一幕で突然キャバレー風にジャックが紹介される曲。あれ、いる?

 

それとも私が歌詞をよく分かってないだけで、本当はジャックに関する大事な情報をくれる曲?しかもジャック役のダンサーはリアルジャックではなくアンサンブルの一員という。何気にうまいしかっこいい。

 

ま、この曲は、男性ダンサーが全員上裸にベストだから胸筋見放題ということと、次の酒場の場面へのつなぎがうまいから良しとしておこうか。胸筋は左端の人が一番きれいだったな(聞いてない



・前回もうっすら思ったけど、アンコールのダニエルのパートって、やっぱりもうすこーしだけ多く歌ってほしいよね。みんな20〜30秒は歌ってるのに、ダニエルだけ「ネガジェーーーーック!!」だけなんだもん。セットとか照明でトリ感は出てるけど、あなた、ジェックであるより先にダニエルよっ。

 

 

以上!

 

 

oucalaisponti.hatenablog.com

 

Trace U / トレース・ユーで韓国ギャルに交じって大興奮した話

 

 

★★★★★

・2016年9月13日(火) 20:00

・テハンロ アートワンシアター

・ボナ:백형훈(ぺク・ヒョンフン)

・ウビン:최재림(チェ・ジェリム)

 

 

💊ストーリー&曲をさらっと

 

見る前にいくら調べても、どの曲がストーリーのどこで出てくるのかの情報が出てこなかったので、備忘のためにストーリーと曲の絡みをメモ。

 

クラブドバイのライブ。メインボーカルのボナとサブのウビンで歌う"Trace U"。ボナは中毒の薬物が切れたせいで曲終盤に突然ドロップアウトしてしまい、ウビンが"어느 소년에 이야기"を歌って間を持たせる。

 

ライブ後、ウビンは楽屋にて「一曲くらいまともに歌えないのか」とボナを責めるが、ボナは取り合わず、飲もうとした薬をウビンに取り上げられる。ボナは戯けているうちにウビンと作曲する流れに("낙서")。楽屋の壁?に落書きばかりしてないで歌に集中しろ、と再び怒るウビンをボナは追い出し、眠りにつく。

 

夢でうなされるボナは"또라이1"を歌うウビンの声が聞こえ、一緒に歌い出す。そのまま場面はクラブドバイのライブに転換、ボナは「ドバイのトライ(キチガイ)ボーカル」として紹介され、"미친 밤"、"나를 부숴봐"を演奏。

 

演奏後楽屋に戻ってきて、ボナが想いを寄せる女性の話になる。ウビン「この落書きの女だろ?」"아름다운 그녀"で彼女のことを歌うボナ。ウビンもコーラスで入るが、ボナが歌い終わった後、ウビンだけが何やら不穏なメロディで「そんな女はいない」と歌う("아름다운 그녀 Rep.")。「それでその女はどうするんだ」と問われたボナは"매일 난 기다려"で朝4時に待ち合わせるんだと答える。

 

ウビンの警告にも関わらず、ライブを放棄するボナ。代わりにウビンがボーカルとして"태양에 눈이 멀어서"を歌う。

 

歌い終わって楽屋に戻るとボナがおり、やがて禁断症状で苦しみだすので、ウビンは取り上げていた薬をしぶしぶボナに渡す。薬をあおったボナは彼女が待ち合わせに来る幻覚を見、彼女に捧げるライブで"날 잡아줘"を歌う。

 

ボナが楽屋にいるとウビンが新聞を持って、女性がクラブのトイレで殺されているのが発見されたと告げる("여자가 죽다")。ボナは、彼女には結局会っておらず、殺したのも自分ではない、何も知らないと主張するが、"그 여잔 널 버렸어"でウビンは、彼女がボナの実の母親で、お前は捨てられたのだと明かす。

 

それを聞いたボナは自分が犯人だと思いかけるが、そうではなく、殺したのは自分だとウビンが語りだす。女性の正体を知って苦しむボナを見ていられなかったから、と。ボナはウビンを"또라이2"でキチガイ扱いし、それぞれ自分が殺したのだと譲らない。

 

分からないボナに対して、ウビンは彼女に成り切って"그녀의 고백"を歌い、ボナを捨てた時の詳しい経緯や申し訳ない気持ちを表現する。何も思い出せないボナは"기억이 안나요"で自分は彼女を愛していて、殺してはいないんだと歌う。

 

傷ついたボナは、引き留めるウビンを聞かずにウビンの許を去ろうとするが、ウビンは自分から離れることは出来ないと言う。それどころか、自分とボナは同一人物だと明かす("어느 소년 이야기 Rep.")。その証拠に"낙서 Rep."に乗せて、薬の山を見せる。その薬は、飲むとどちらかの人格が失われるため、ウビンが今までボナに飲ませずに奪っていたもの。(この辺でウビンがボナに向かって女性が実は3年前に何とかって言ってたのはよくわからなかった。3年前に死んだ?)曲中ボナはどんどん錯乱していき、二人でいることを受け入れる。最終曲ではボナをサブに従えたウビンが"Trace U Rep."を歌っている。

 

…さらっと、と思ったわりに随分長くなった。

 

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💊今回新しく(私に)名前を覚えてもらったボナ俳優

 

ボナ役は、2月に見たネクストのヘンリー!ヘンリーっておとなしい(というか地味な)役だったからか、正直あまり印象に残ってなかったんだよね。

 

しかしながらペク・ヒョンフン氏、本作でのあのロックなハジけっぷりと言えば!!驚いたことにジェリム氏とも対等にロック張れてて、凄みが効いたシャウトから金切りシャウトまで、あんさんの喉は何で出来てるんですかと。

かと思えば、ロマンチックな優しい声でバラードしたり、それはそれはグッドサプライズ逸材でした。

 

さらに良いことには、腕筋はモリモリ、目は私好みの切れ長(メイクでさらに強調)で、ビジュアルもとても良かったこと。衣装のTシャツの袖がアシンメトリーだったから、モリモリが片方しか見えなかったのは、勿体なかったのう。あれは並大抵の腕筋ではなかったぜ。トルソーも見せてほしかry

 

特に印象に残ったシーンを挙げるとすれば、静かに涙を流しながら"기억이 안나요"を歌ってる姿が美しかった。

 

 

 

💊ジェリムロックが見てみたいだけだったが

 

本作はジェリム氏のロック見たさにチケットを取って、未知なことが多いまま見に行ったのだけど、両俳優はもちろん、それ以外にもいいところがたくさんあって、とても気に入る作品でした。

 

ジェリム氏は相変わらずの喉の強さというか声の太さというか、メインの時のインパクトはもちろん、サブでもはっきりと聞こえる力強さを発揮。今回、首の筋と血管を浮き出させてシャウトしてたのを見ると、東京のコンサートで歌ってたジーザスの曲は相当お上品に思えるくらい、さすがのジェリム氏も音の高さの限界に挑んでるんじゃないかという場面が多かった。

 

ジェリム氏はキャラ的にもウビンに合ってたと思う。東洋的な顔立ちがメイクでさらにミステリアスになってたし、縦ラインを強調した衣装だったから、高身長と首の長さが際立って、なんかフォルムが蛇っぽかったから。笑 いや、褒めてる褒めてる!歌える高身長大好きよ!

 

Trace U は作品の冒頭と最後でボナとウビンがそれぞれ歌うけど、比べちゃうとやっぱりジェリムウビンver.の方が力強くて聞きごたえあったな。

 

 

ストーリーはというと、ヘドウィグみたいなライブ形式モノと聞いてたから、一回のライブで全部語るのか?と思ってたら、普通にライブやったり楽屋だったりボナの幻想の中だったり、時系列があったのね。

 

曲は予想してた数倍は激しくて、喉の強さに感心するというより、酷使しすぎて潰れるんじゃないかと心配になるほど。

 

実際キツいのか、スケジュール見ても同じ日に二回公演するケースが一度もなかった。というかキャスト見るにつけ、この人たち8人ともあれが出来るのか…ハンミュ界やっぱりレベル高いな…と感心してしまふ。

 

劇中で一番激しい"날 부숴봐"では、爆発せんばかりに盛り上がった後、二人してぜぇぜぇしながら「全くタフだぜ」ってわりと素で呟いてるのが面白かった。笑

 

ハジける曲も良かったけど、それ以外の落ち着いた曲や謎めいた曲、どれも良かった!予習段階では全部似たような曲に思えてしまってたけど、蓋を開けてみたらどの曲も個性があって好きだった。プレスコール動画でなかった曲の中では、"매일 난 기다려"の爽やかさと、"그녀의 고백"の曲調が特に好きだった。今回見た中では、本作が最優秀楽曲賞だな。

 

 

舞台セットも、とてもかっこ良かった。後ろにプロジェクション用の板が何枚かあって、基本的にはボナの落書きが映してあるんだけど、何曲かで、板の部分部分にボーカル(時にボナ、時にウビン)の顔が生で映し出されるの。その映像も古めかしく粗めに加工されたセピアの映像で、アンニュイな感じが増して「かっけー!」てなった。

 

最近はプロジェクションをうまく使ったものが多いなぁ。

 

 

 

💊全身全霊参加型アンコール

 

アンコール一曲目は、劇中歌をアレンジしたメドレー。これがまたノリノリで客に歌わせるところが何個もあるのだが、観客の女の子たちはそればかりでなく合いの手みたいのもたくさん入れてて、アイドルコンサートの玄人ファンみたいだった!皆かなりリピートしてるみたい。やっぱりこういう二人劇はリピーターがつきやすいのかな。チケットも大劇場と比べたらプチプラだもんね。色んな割引も発生するし。

というか本作、他の作品と比べて客層が若い!「若い女性」というよりもはや「ギャル」。だからカーテンコールの騒ぎ方と黄色い声援も並大抵じゃない。

それでもすごい楽しくて、私もソウルに住んでたらもう1,2回行くところだったわー。ギャルに交じって。笑

 

 

 

 

 

 

 

そ・し・て

 

 

 

 

 

 

 

アンコール一曲目の興奮冷めやらぬ中、引っ込んだボナの代わりに出てきたのは…

 

 

 

 

 

 

 

ベニーーーーーー!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

ベニーーーーーー!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

うそでしょーーーーー!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

よりによってベニーーーーーー!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

あの会場で私がベニーのこと一番好きだった自信あるけど、他の子らもベニーが出てきた瞬間すんごいヒートアップ!ハコが揺れんばかりの歓声!私もメドレーは手拍子くらいで楽しんでたけど、ベニーが出てきた瞬間叫びながらこぶしを振り回してしまった笑 

 

 

ベニーが歌ったのは"미친 밤"。予習動画でずっと見てたこの曲がベニーのバージョンだったから、生で聞けて良かった!でもうれしびっくりしすぎてずっと半信半疑。

 

 

もうこの日は朝から

 

①空港行くのにパスモ忘れる

②切符買ったのに紛失し、切符代払い直す

③特急乗ろうと思ったら乗車券買えてなかった

④機内にストール忘れる

 

という失敗続きで、うわーせっかくの旅行なのに幸先悪いわーと思ってたんだけど、このベニーの登場はがっつりお釣りが来るくらい!!!

 

それともこの先、また変なことが起こるのか?いやいやいや、インドのハード出張で風邪まで引いて、命からがら帰ってきたことのご褒美かな(^0^)

 

いやーしかし嬉しかったなぁー(しみじみ

今思い出してもこれをおかずにご飯食べれるなぁー。今回はベニーを見れるとは思ってなかったから余計嬉しかったなぁー。ハンミュの神様ありがとう。

 

 

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(アンコール投票で"Crazy night"に「ワケあり推薦!」なんてポップが貼られてたのは、これをベニーに歌わせたかったからかー…「なんだこの出来レースは!」と思って他の曲に投票しちゃった。ベニーごめん。)

 

 

さらにさらに、どうやらジェリム氏に残されたウビンチャンスはあと一回だそうで、"태양에 눈이 멀어서"もアンコールで再演奏。

最終的には三人で"날 부숴봐"も歌い、ジェリム氏の機転により、二つのマイクに三人せーので仲良く最後のシャウト。よく考えたらこの三人、今年のネクストのゲイブ・ゲイブ・ヘンリー!ペク・ヒョンフンは何回かゲイブもやってたから、そうなるとトリプルゲイブ!アイマラーーーーイブッ!!!イロッケーーーーッ!!!

こんなところで揃っちゃうなんて。歌うま青年が並んで、なんだか微笑ましかったわ。

 

 

さてさて、こんな小劇場でベニーが出てきたとなれば、そりゃあ出待ちするよね。この日は終演後に抽選でサイン会もあったみたいなんだけど、当たってたら出待ちできなかったから結果的には外れて良かった。

 

そんなわけで外の道路で待ってたらベニー、出てきた出てきた。私史上、ベニーに最接近。今まで時間の都合で出待ちしたことなかったから、図らずもこんな形で初出待ちだなんて♡

 

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出待ちファンは出てきたベニーを囲んで、囲み取材みたいにおしゃべり。主に玄人ファンみたいな子数人とおしゃべりして、私を含む他の人は見てるだけだったけど、(どうせ意思疎通できないし)見てるだけで充分だった♡

ベニー顔小さかったなー、目も小さかったけど笑 二重とかにしないでそのままでいてほしい!身長はネットでは186てなってたけど、実際に見るといいとこ182くらいじゃないかな。もう180超えてる時点で問題ナッシングだけどね!大きいは正義!

 

ベニーは意外と15分くらい、おしゃべりに付き合ってくれてて、写真を取る時間も、ガン見する時間も十分にあって大変よろしかった。なんたって私なぜか最前列だったし!

 

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そして帰りは、爽やかに挨拶して普通に徒歩で夜のテハンロに消えて行きました。最後まで飾らないのがいい感じだったわ〜しばらくはミュージカル本編を完全に忘れるくらい夢心地だった (*´∀`*)いつか直接お話してみたいなー次の作品は何かなぁー

 

ベニー好きも気づいたらもう一年!これからも細々と(?)通い続けよっと。

 

 

 

以上!